大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【さよなら貴方】

時は、夜7時過ぎであった。

またところ変わって、めいてつ豊田市駅から歩いて60歩先にあるたばこ屋にて…

私は、カウンターに設置されている10円の赤電話機を使って電話をかけていた。

「もしもし、夕食中にお電話をおかけしてもうしわけございません…瀬戸市さつき台にお住まいの▽▽□さまのお宅でございますか?…私、コリントイワマツヨシタカグラマシーともうします…あの、ご主人さまとお電話を変わっていただけますか?…お願いします…」

家のご主人さまが奥さまから受話機を受け取ったあと、私は話を再開した。

「もしもし、▽▽□のご主人さまでございますか…お世話になります…私、コリントイワマツヨシタカグラマシーともうします…えーと、豊田市高上にお住まいの鶴保樺風《つるほかぶ》さんをご存知ですね…ご存知でしたか…今朝10時頃に、ご友人の方の家で…数人のヤクザがいたのを見たのです…その時に…ご本人の方が行方不明になったのです…あっ、そうですか…わかりました…ご本人はそちらに来られてないのですね…はい…はい…分かりました…お手数をおかけしてもうしわけありませんでした。」

(ガチャ…ジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラジャラ…)

私が受話機を置いた時、返却口に10円玉がたくさん出た。

私は、赤のラッションペンを使ってメモパッドに『確認済み』と記入した。

その後、私は鶴保の次男の友人知人宅に電話をかけた。

今の時点で本人が訪ねてきたと言う知らせは、1件もなかった。

時は、深夜11時過ぎであった。

またところ変わって、めいてつ豊田市駅の広場で営業している屋台のおでん屋にて…

私は、おでんをさかなに清酒大関のあつかんをのんでいた。

屋台の棚に置かれている小さなAМラジオからNHKラジオのラストプログラム番組『夢のハーモニー』が流れていた。

きょう1日かけてあちらこちらを歩き回ったが、大きな収穫をえることはできなかった。

きょうは、身体が疲れたので早く寝たい…

……………………………

私がそう思っていた時だった。

ラジオのスピーカーから『番組の途中ですが、ここでニュースをお伝えします』と言う男性の声が聞こえた。

それによると、浜松市西区の住宅地で20代くらいの男性が拳銃で撃たれて死亡した事件が発生した…

死亡した男性の身元は、鶴保の家の次男坊だった…

拳銃で撃った男は、現場から逃走したと伝えられた。

なんだって!!

鶴保の家の次男坊が…

銃で撃たれた!?
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