大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
【永遠の迷宮】
(ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…ドザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザードザー…)
それからまた15分後であった。
この時、九州北部から中国四国までのあいだに北上した梅雨前線《ぜんせん》が台風から流れ出た非常に湿った空気によって刺激されたことが原因で大気の状態がより不安定になった。
それによって、かなり大きな雷鳴がとどろいたあと1時間に100ミリに相当する猛烈な雨が降り出した。
またところ変わって、大牟田市内にあるファミレスの中にて…
穂乃香《ほのか》と祝夫《のりお》によるチワゲンカがまだつづいていた。
穂乃香《ほのか》は、祝夫《のりお》に対してつらそうな声で言うた。
「有原くん、夢みたいな話をするのはやめて!!」
「穂乃香《ほのか》。」
「たしかにアタシは『収入は高い方がいい』と言うたわよ…だけどね!!」
祝夫《のりお》は、穂乃香《ほのか》に対してますますいらだった声で言うた。
「なんやオラ!!穂乃香《ほのか》はうれしくないと言いたいのか!?」
「そんなことは言ってないわよ!!」
「だったらグダグダ言わずにセヴァスチャンと言うじいさんが保有していた超特大財産を受け取れ!!」
「受け取れないわよ!!」
「それじゃあどうするのだよ!!ふたりの子どもが高校・大学へ行くことができなくなってもいいのか!?…ふたりの子どもが欲しいものがあってもガマンさせるのか!?」
「そんなことは言ってないわよ!!」
「だったらグダグダ言わずにセヴァスチャンと言うじいさんが保有していた超特大財産を受け取れ!!」
穂乃香《ほのか》は、ものすごくあきれた表情で言うた。
「有原くん…有原くんはドサイテーよ!!…人さまが保有している財産を盗んだと聞いたからすごく怒ってるのよ!!」
「盗んだのじゃない!!正規の手続きを経て取得したと言うてるだろ!!もういい!!やめた!!…セヴァスチャンと言うじいさんが保有していた超特大財産は手切れ金だ!!それを持って実家《いえ》に帰れ!!」
このあと、有原は『ちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょう!!』とレンコしたあとワーワーと泣き叫びながら店から出ていった。
ものすごく困った表情をうかべていた穂乃香《ほのか》は『受け取ればいいんでしょ〜』とつぶやいたあと有原が置いていった茶封筒をバッグに入れた。
………………………
さて、その頃であった。
またところ変わって、鹿屋市内《しないちゅうしんぶ》にある警察署の生活安全課《せいあん》にて…
徳田さんと私は、お茶をのみながら話し合いをしていた。
この時、婦警さんが新しいお茶が入っている湯呑みをソファのテーブルの上に置いた。
徳田さんは、私に対して声をかけた。
「有原の実家《いえ》は、母方の実家《いえ》で…父親はムコヨウシです…有原は、母親の元カレの子どもでした。」
「下のきょうだいたちは?」
「下のきょうだいたちは、父親の勤務先の職場のOLさんの子どもたちです…父親が犯したセクハラによって孕《はら》んだあと、出産〜有原の家に来ました。」
「そうでしたか。」
私は『あの…お話を変えますが…』と言いながらメモパッドのページをめくったあと徳田さんに声をかけた。
「有原《カレ》が鹿屋《こちら》の警察署に保護された時のことでございますが…徳田さんはその時、有原《カレ》の応対をしていましたね。」
「ええ…あと、若手の男子警官が一緒にいました。」
「そうですか…あの…そのとき有原《カレ》は徳田さんになんて話していたのですか?」
「コリントさま…ここだけの話でございますが…有原は18年前…つまり、昭和40年頃だったと思いますが…二次募集《ついか》で入学した私立高校《こうこう》で暴力ざたを繰り返していたのです。」
「有原《カレ》が家出をしたと思われる日はいつ頃ですか?」
「たしか…昭和40年12月30日の夜遅くと言うてました。」
私は『昭和40年12月30日の夜遅く』と言いながらメモ書きをしたあと徳田さんに声をかけた。
「有原《カレ》は、家出したあとあちらこちらをウロウロと歩きまわっていたのですね。」
「ええ。」
「あの…その時、有原《カレ》には友人知人の方はいらっしゃいましたか?」
「いませんでしたよ。」
「いなかった?」
「はい。」
それじゃあ、有原《カレ》は家出してから2〜3年のあいだ…
どうやって食べものやねどこを確保していたのだ…
私は、思案顔でつぶやいたあと徳田さんに声をかけた。
「あの、お話を変えますが…有原《カレ》の両親が東京からこちらにお見えになられた日は昭和43年の4月7日でしたよね。」
「ええ。」
「保護された日〜同年(昭和43年)4月2日からご両親がお見えになられた7日のあいだ…つまり、4月3日から6日のあいだはどうなっていたのですか?」
「そのあいだ、有原《カレ》は保護室に滞在していました。」
私は『保護室に滞在していた』と言いながらメモ書きをしたあと徳田さんに声をかけた。
「そのあいだも、徳田さんたちは有原《カレ》の実家《いえ》に電話をかけましたよね。」
「かけていました…しかし、ご両親が『祝夫《のりお》なんか知りません』とか『親の期待を裏切った子どもだから迎えに行きません』…と言うて一方的にさえぎったのです。」
「それがなんで急に態度を変えたのでしょうか?」
「それはよくわかりません。」
「あの…4月7日の朝方…つまり、有原《カレ》の親ごさんがお見えになられた日でございますが…その時に、親ごさんからお電話がかかってきましたか?」
「はい、かかってきました…寝台列車《ブルートレイン》の公衆電話からです。」
「寝台列車《ブルートレイン》の公衆電話。」
「はい…『西鹿児島駅に着いたらお迎えお願いします』でした。」
「それ以外のことは?」
「ああ、有原《カレ》が在籍していた私立高校《コーコー》の運営元が変わったからまた来てくださいと言うてました。」
「それじゃあ、有原《カレ》は私立高校《ガッコー》へ戻ったと言うことですか?」
私の問いに対して、徳田さんはこう答えた。
「せっかく入ることができた私立高校《ガッコー》をやめるのはもったいないですよ。」
「しかしですね…」
「コリントさまにもご意見があるのはよくわかります…私がそのように言うたのは…私の上のきょうだい…私の兄が偏差値が低いことを理由に高校に行くことができなかったと言ういきさつがありました…有原《カレ》には…私の兄のようになってほしくなかったのです。」
「徳田さんのお気持ちはよくわかります…保護された時の有原《カレ》の気持ちはどうだったのですか?」
「有原《カレ》は…ガッコーの運営元が変わったことを聞いた時…すごくよろこんでいました。」
「よろこんでいた?」
「運営元が変わったことと付属の短大に『シンキュウ(針・灸・あんま)』のコースが開設されたと聞いたので…有原《カレ》は『短大卒業したあとはあんまさんになります』と希望を語っていたのです。」
徳田さんは、お茶をひとくちのんだあと私に声をかけた。
「しかし…有原《カレ》は…東京に帰った翌日の朝にガッコーでまた暴れたのです。」
「また暴れた?」
「付属の短大に『シンキュウ』の学部ができたと言うのは…ウソだったのです。」
「なんだって!?…それじゃあ、運営元が変わったのも大ウソだったと言うこと?」
「そう…です。」
「どう言うことでしょうか?」
「あれは…親ごさんの気持ちがあせっていたのです。」
「親ごの気持ちがあせっていた!?」
「そのせいで、有原《カレ》はまた家出しました。」
「その時、親ごさんは?」
「完全にあきらめました。」
「完全にあきらめた…」
「はい。」
徳田さんは、それから数秒後に私に対して声をかけた。
「コリントさま…ここだけの話でございますが…有原《カレ》が再び家出したあとの行き先が分かりました…実はですね…」
徳田さんは、私に対して耳打ちで説明した。
話を聞いた私は、顔が真っ青になった表情で言うた。
「なんだって…有原《カレ》が…ヤクザ組織の事務所に滞在していた!?」
「ええ。」
「有原《カレ》が最初に家出をした時も…そちらに滞在していたのですね。」
「はい。」
…………………………
なんてこった…
有原《あのヤロー》が…
ヤクザ組織の事務所に…
滞在していた…
……………………
有原《あのヤロー》は…
どうやって…
事務所《くみ》のモンと知り合ったのだ…
ますます…
わからなくなった…
……………………………
それからまた15分後であった。
この時、九州北部から中国四国までのあいだに北上した梅雨前線《ぜんせん》が台風から流れ出た非常に湿った空気によって刺激されたことが原因で大気の状態がより不安定になった。
それによって、かなり大きな雷鳴がとどろいたあと1時間に100ミリに相当する猛烈な雨が降り出した。
またところ変わって、大牟田市内にあるファミレスの中にて…
穂乃香《ほのか》と祝夫《のりお》によるチワゲンカがまだつづいていた。
穂乃香《ほのか》は、祝夫《のりお》に対してつらそうな声で言うた。
「有原くん、夢みたいな話をするのはやめて!!」
「穂乃香《ほのか》。」
「たしかにアタシは『収入は高い方がいい』と言うたわよ…だけどね!!」
祝夫《のりお》は、穂乃香《ほのか》に対してますますいらだった声で言うた。
「なんやオラ!!穂乃香《ほのか》はうれしくないと言いたいのか!?」
「そんなことは言ってないわよ!!」
「だったらグダグダ言わずにセヴァスチャンと言うじいさんが保有していた超特大財産を受け取れ!!」
「受け取れないわよ!!」
「それじゃあどうするのだよ!!ふたりの子どもが高校・大学へ行くことができなくなってもいいのか!?…ふたりの子どもが欲しいものがあってもガマンさせるのか!?」
「そんなことは言ってないわよ!!」
「だったらグダグダ言わずにセヴァスチャンと言うじいさんが保有していた超特大財産を受け取れ!!」
穂乃香《ほのか》は、ものすごくあきれた表情で言うた。
「有原くん…有原くんはドサイテーよ!!…人さまが保有している財産を盗んだと聞いたからすごく怒ってるのよ!!」
「盗んだのじゃない!!正規の手続きを経て取得したと言うてるだろ!!もういい!!やめた!!…セヴァスチャンと言うじいさんが保有していた超特大財産は手切れ金だ!!それを持って実家《いえ》に帰れ!!」
このあと、有原は『ちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょう!!』とレンコしたあとワーワーと泣き叫びながら店から出ていった。
ものすごく困った表情をうかべていた穂乃香《ほのか》は『受け取ればいいんでしょ〜』とつぶやいたあと有原が置いていった茶封筒をバッグに入れた。
………………………
さて、その頃であった。
またところ変わって、鹿屋市内《しないちゅうしんぶ》にある警察署の生活安全課《せいあん》にて…
徳田さんと私は、お茶をのみながら話し合いをしていた。
この時、婦警さんが新しいお茶が入っている湯呑みをソファのテーブルの上に置いた。
徳田さんは、私に対して声をかけた。
「有原の実家《いえ》は、母方の実家《いえ》で…父親はムコヨウシです…有原は、母親の元カレの子どもでした。」
「下のきょうだいたちは?」
「下のきょうだいたちは、父親の勤務先の職場のOLさんの子どもたちです…父親が犯したセクハラによって孕《はら》んだあと、出産〜有原の家に来ました。」
「そうでしたか。」
私は『あの…お話を変えますが…』と言いながらメモパッドのページをめくったあと徳田さんに声をかけた。
「有原《カレ》が鹿屋《こちら》の警察署に保護された時のことでございますが…徳田さんはその時、有原《カレ》の応対をしていましたね。」
「ええ…あと、若手の男子警官が一緒にいました。」
「そうですか…あの…そのとき有原《カレ》は徳田さんになんて話していたのですか?」
「コリントさま…ここだけの話でございますが…有原は18年前…つまり、昭和40年頃だったと思いますが…二次募集《ついか》で入学した私立高校《こうこう》で暴力ざたを繰り返していたのです。」
「有原《カレ》が家出をしたと思われる日はいつ頃ですか?」
「たしか…昭和40年12月30日の夜遅くと言うてました。」
私は『昭和40年12月30日の夜遅く』と言いながらメモ書きをしたあと徳田さんに声をかけた。
「有原《カレ》は、家出したあとあちらこちらをウロウロと歩きまわっていたのですね。」
「ええ。」
「あの…その時、有原《カレ》には友人知人の方はいらっしゃいましたか?」
「いませんでしたよ。」
「いなかった?」
「はい。」
それじゃあ、有原《カレ》は家出してから2〜3年のあいだ…
どうやって食べものやねどこを確保していたのだ…
私は、思案顔でつぶやいたあと徳田さんに声をかけた。
「あの、お話を変えますが…有原《カレ》の両親が東京からこちらにお見えになられた日は昭和43年の4月7日でしたよね。」
「ええ。」
「保護された日〜同年(昭和43年)4月2日からご両親がお見えになられた7日のあいだ…つまり、4月3日から6日のあいだはどうなっていたのですか?」
「そのあいだ、有原《カレ》は保護室に滞在していました。」
私は『保護室に滞在していた』と言いながらメモ書きをしたあと徳田さんに声をかけた。
「そのあいだも、徳田さんたちは有原《カレ》の実家《いえ》に電話をかけましたよね。」
「かけていました…しかし、ご両親が『祝夫《のりお》なんか知りません』とか『親の期待を裏切った子どもだから迎えに行きません』…と言うて一方的にさえぎったのです。」
「それがなんで急に態度を変えたのでしょうか?」
「それはよくわかりません。」
「あの…4月7日の朝方…つまり、有原《カレ》の親ごさんがお見えになられた日でございますが…その時に、親ごさんからお電話がかかってきましたか?」
「はい、かかってきました…寝台列車《ブルートレイン》の公衆電話からです。」
「寝台列車《ブルートレイン》の公衆電話。」
「はい…『西鹿児島駅に着いたらお迎えお願いします』でした。」
「それ以外のことは?」
「ああ、有原《カレ》が在籍していた私立高校《コーコー》の運営元が変わったからまた来てくださいと言うてました。」
「それじゃあ、有原《カレ》は私立高校《ガッコー》へ戻ったと言うことですか?」
私の問いに対して、徳田さんはこう答えた。
「せっかく入ることができた私立高校《ガッコー》をやめるのはもったいないですよ。」
「しかしですね…」
「コリントさまにもご意見があるのはよくわかります…私がそのように言うたのは…私の上のきょうだい…私の兄が偏差値が低いことを理由に高校に行くことができなかったと言ういきさつがありました…有原《カレ》には…私の兄のようになってほしくなかったのです。」
「徳田さんのお気持ちはよくわかります…保護された時の有原《カレ》の気持ちはどうだったのですか?」
「有原《カレ》は…ガッコーの運営元が変わったことを聞いた時…すごくよろこんでいました。」
「よろこんでいた?」
「運営元が変わったことと付属の短大に『シンキュウ(針・灸・あんま)』のコースが開設されたと聞いたので…有原《カレ》は『短大卒業したあとはあんまさんになります』と希望を語っていたのです。」
徳田さんは、お茶をひとくちのんだあと私に声をかけた。
「しかし…有原《カレ》は…東京に帰った翌日の朝にガッコーでまた暴れたのです。」
「また暴れた?」
「付属の短大に『シンキュウ』の学部ができたと言うのは…ウソだったのです。」
「なんだって!?…それじゃあ、運営元が変わったのも大ウソだったと言うこと?」
「そう…です。」
「どう言うことでしょうか?」
「あれは…親ごさんの気持ちがあせっていたのです。」
「親ごの気持ちがあせっていた!?」
「そのせいで、有原《カレ》はまた家出しました。」
「その時、親ごさんは?」
「完全にあきらめました。」
「完全にあきらめた…」
「はい。」
徳田さんは、それから数秒後に私に対して声をかけた。
「コリントさま…ここだけの話でございますが…有原《カレ》が再び家出したあとの行き先が分かりました…実はですね…」
徳田さんは、私に対して耳打ちで説明した。
話を聞いた私は、顔が真っ青になった表情で言うた。
「なんだって…有原《カレ》が…ヤクザ組織の事務所に滞在していた!?」
「ええ。」
「有原《カレ》が最初に家出をした時も…そちらに滞在していたのですね。」
「はい。」
…………………………
なんてこった…
有原《あのヤロー》が…
ヤクザ組織の事務所に…
滞在していた…
……………………
有原《あのヤロー》は…
どうやって…
事務所《くみ》のモンと知り合ったのだ…
ますます…
わからなくなった…
……………………………