大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
【鴎(かもめ)と言う名の酒場】
時は、夜7時頃であった。
またところ変わって、鹿児島市内《しないちゅうしんぶ》の天文館通りにある居酒屋にて…
テーブルの上には、さつま白波(焼酎)の水割りが入っているタンブラーと焼き魚とエダマメと冷ややっこが並んでいた。
ユーセンのスピーカーから石川さゆりさんの歌で『鴎《かもめ》と言う名の酒場』が流れていた。
私は、飲みかけの白波(焼酎)をひとくちのんだあと疲れた表情でつぶやいた。
徳田さんは…
妻娘《さいし》がお亡くなりになられたと言うのに…
涙ひと粒も流していなかった…
一体、どうなっているのだ…
………………………………
(ジャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア…)
時は、夜9時頃であった。
またところ変わって、国鉄西鹿児島駅の西口にあるシティホテルのシングルルームにて…
私は、ユニットバスルームでシャワーを浴びていた。
それから10分後であった。
シャワーを浴び終えた私は、バスタオルを腰に巻きつけた状態で部屋に戻った。
この時であった。
(ピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロ…ピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロ…)
デスクに置かれているハウディ(プッシュホン)の着信音が鳴った。
「出るよ!!」
私は、受話器を取ったあと話をした。
「はいコリントイワマツヨシタカグラマシー!!…つないでください!!」
(プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル…カチャ…)
電話がつながったあと、話をした。
「はいもしもしコリントイワマツヨシタカグラマシーでございますが…」
またところ変わって、砥部町にある愛媛県《けん》の陸上競技場(ニンジニアスタジアム)の敷地内にある電話ボックスにて…
電話ボックスにいる三永《みえ》さんは、四角の水色のコイン投入式のプッシュホンを使って電話をかけていた。
「ヨシタカさん、三永《みえ》よ…今どこにいるのと聞かれても、答えることはできないわよ。」
「ああ、そうか…分かった。」
「話と言うのはね…鹿児島県警の元刑事の徳田と言う男のことよ。」
「徳田さんのこと?」
「ヨシタカさんは、徳田と言う男のことでなにか聞いてない?」
「聞いたと言えば…ああ、思い出した…妻娘《さいし》がお亡くなりになられたことを機に、様子がおかしくなった…と言うことについては人づてに聞いた。」
「そう…わかったわ。」
「三永《みえ》さん…三永《みえ》さん!!」
「なあに?」
「三永《みえ》さんも徳田さんのことでなにか知ってる話はあるの!?」
私の問いに対して、三永《みえ》さんは『ごめんなさい…』と言うたあと電話をガチャンと切った。
その後、三永《みえ》さんは足早に逃げ出した。
私は、受話器越しにいる三永《みえ》さんを呼んだ。
「三永《みえ》さん…三永《みえ》さん!!」
(ツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツー…)
受話器のスピーカーから電話が切れた音が聞こえていた。
私は『電話が切れた…一体どうなっているのだ!!』と言いながら受話器を置いた。
……………………………
日付が変わって、9月3日の深夜0時40分頃であった。
またところ変わって、鹿屋市にある宗山《むねやま》の家の前にて…
家の前に徳田さんが運転している白のホンダシビックが停車していた。
徳田さんは、玄関の前でさよこが出てくるのを待っていた。
青紫色のセーターと黒色の上に白の水玉模様がついているロングスカート姿のさよこが玄関から出てきた。
徳田さんは、にこやかな表情で『行こうか。』と言うた。
その後、さよこが助手席に乗った。
つづいて、徳田さんが運転席に乗った。
(キュルルルルルルルル…)
徳田さんは、キーを回してエンジンをかけた。
この時であった。
ショルダーバックを持って歩いていた私が宗山《むねやま》の家の前にやって来た。
同時、白のホンダシビックが走り出した。
私は、大急ぎで通りかかったタクシーを止めた。
「タクシー!!」
(キーッ!!)
私の前に黒のトヨタクラウンの緑ナンバータクシーが停車した。
後部座席のドアがひらいたあと私はタクシーに乗り込んだ。
「運転手さん!!家の前から走り出した白いシビックを追いかけて!!早く!!」
(キキキキキキキキキキキキキキキ!!グォーン!!グォーン!!)
つづいて、タクシーが家の前から出発した。
…………………………
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)
時は、深夜1時10分頃であった。
またところ変わって、国道220号線にて…
2台の自動車は、宮崎県へ向かって走行していた。
タクシーの後部座席に座っている私は、万年筆を使ってスーパーマップルの九州地方の道路地図に書き込みをしていた。
白色のシビックを運転している徳田さんは、ヘーゼンとした表情を浮かべていた。
助手席に座っているさよこは、不安げな表情を浮かべていた。
時は、深夜2時頃であった。
白色のホンダシビックは、宮崎県串間市の都井岬へ向かう国道の交差点付近にあるラブホに入った。
それから7分後に私が乗っているタクシーが到着した。
「運転手さん、中に入って!!」
つづいて、タクシーがラブホの中に入った。
ラブホの中にて…
ラブホは、一階にガレージがある二階建てのタイプであった。
タクシーは、通路をゆっくりと走った。
この時、私は徳田さんが運転していた白色のシビックを発見した。
「徳田さんが運転していたシビックだ!!」
私は、万年筆を使ってメモパッドにメモ書きをした。
メモ書きを終えたあと、私は運転手さんに声をかけた。
「運転手さん!!宮崎駅《えき》まで行って!!」
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)
このあと、タクシーがラブホから出発した。
タクシーは、ラブホを出発したあと国鉄宮崎駅へ向かった。
移動中のタクシーに乗っている私は、万年筆を使ってスーパーマップルの九州地方の道路地図に書き込みをしていた。
………………………………
(ジャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア…)
さて、その頃であった。
またところ変わって、ラブホの部屋にて…
部屋の中には、徳田さんとさよこがいた。
浴室にいる徳田さんは、シャワーを浴びていた。
ベッドに腰かけているさよこは、徳田さんがシャワーから出てくるのを待っていた。
しかし、危険を感じたのでベッドから立ち上がった。
ベッドから立ち上がったさよこは、過激な行動に出た。
………………………………
それからまた20分後であった。
浴室にいた徳田さんが浴室から出てきた。
この時、さよこが徳田さんが持っていたサイフの中から万札《だい》80枚を抜き取ろうとしたところを目の当たりにした。
徳田さんは、おどろいた声で言うた。
「おい、何してんだよ!!」
さよこに詰め寄った徳田さんは、ものすごく怒った声で『カネ返せ!!』と言うた。
さよこは、泣きそうな声で言うた。
「イヤ!!離して!!離して!!」
「おい!!返せ!!返せ!!」
「イヤ!!」
徳田さんに詰め寄られたさよこは、徳田さんを突き飛ばした。
さよこに突き飛ばされた徳田さんは、怒った声で言うた。
「何すんだよ!!」
さよこは、ものすごく怒った声で徳田さんに言うた。
「あんたこそなによ!!アタシをこんなところに連れてきてどうするつもりよ!!」
「オレはお前が宗山《あのいえ》の義父母《しゅうとしゅうとめ》と義妹《いもうと》にイビられているから助けてあげるためにあれこれと動いたのだよ!!」
「あんたに助けてほしいと頼んだおぼえはないわよ!!」
「さよこ〜」
さよこの両目から涙がたくさんあふれていた。
さよこは、ものすごく怒った声で徳田さんに言うた。
「あんたはなによ!!14年前の強姦殺人事件で被害に遭ったことと大好きな親友を喪《うしな》った悲しみに苦しんでいたわよ…だけどアタシはあんたに助けてほしいと頼まなかったのよ!!」
「オレは、警察官として…」
「ふざけるなクソバカ!!もう怒ったわよ!!あんたはアタシの身体《からだ》と心をズタズタに斬《き》り裂いた…その上に、亡くなられた妻娘《さいし》をグロウしたなど…あんたはドサイテーよ!!」
さよこに怒鳴られた徳田さんは、ものすごくおたついた表情でさよこに言うた。
「悪かった…さよこ…あやまる…このとおりだ…」
さよこは、ものすごく怒った声で徳田さんを怒鳴りつけた。
「ふざけるなクソバカ!!あんたはアタシの身体《からだ》と心をズタズタに斬《き》り裂いた上にお亡くなりになられた妻娘《かぞく》をグロウしたので、制裁金を払ってもらうわよ!!」
さよこに怒鳴られた徳田さんは『カネ返せ!!』と言いながら再びさよこに詰め寄った。
「カネ返せ!!」
「離して!!」
「おい、返せよ!!」
「イヤ!!」
(ドスン!!)
さよこに突き飛ばされた徳田さんは、ベッドの横に置かれている台に頭をぶつけた。
「ああああああああああああああああああああ!!」
ベッドの横に置かれている台に頭をぶつけた徳田さんは、苦しんでいた。
「頭が痛い…めまいがする…さよこ…」
さよこは、ふところに隠していたサバイバルナイフを取り出したあと徳田さんの背中を斬《き》りつけた。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
徳田さんは、さよこが隠し持っていたサバイバルナイフでズタズタに斬《き》られたあと死亡した。
さよこは、徳田さんが持っていたサイフを強奪したあと部屋から出た。
……………………………
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)
時は、明け方4時頃であった。
ラブホから逃げ出したさよこは、ふらついた足取りで国道を歩いていた。
車道にたくさんの自動車が走っていた。
さよこは、ラブホから逃げ出したあと宮崎方面へ向かって歩いた。
さよこは、この日を最後に宗山《いえ》に帰らなくなった。
………………………………
またところ変わって、鹿児島市内《しないちゅうしんぶ》の天文館通りにある居酒屋にて…
テーブルの上には、さつま白波(焼酎)の水割りが入っているタンブラーと焼き魚とエダマメと冷ややっこが並んでいた。
ユーセンのスピーカーから石川さゆりさんの歌で『鴎《かもめ》と言う名の酒場』が流れていた。
私は、飲みかけの白波(焼酎)をひとくちのんだあと疲れた表情でつぶやいた。
徳田さんは…
妻娘《さいし》がお亡くなりになられたと言うのに…
涙ひと粒も流していなかった…
一体、どうなっているのだ…
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またところ変わって、国鉄西鹿児島駅の西口にあるシティホテルのシングルルームにて…
私は、ユニットバスルームでシャワーを浴びていた。
それから10分後であった。
シャワーを浴び終えた私は、バスタオルを腰に巻きつけた状態で部屋に戻った。
この時であった。
(ピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロ…ピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロ…)
デスクに置かれているハウディ(プッシュホン)の着信音が鳴った。
「出るよ!!」
私は、受話器を取ったあと話をした。
「はいコリントイワマツヨシタカグラマシー!!…つないでください!!」
(プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル…カチャ…)
電話がつながったあと、話をした。
「はいもしもしコリントイワマツヨシタカグラマシーでございますが…」
またところ変わって、砥部町にある愛媛県《けん》の陸上競技場(ニンジニアスタジアム)の敷地内にある電話ボックスにて…
電話ボックスにいる三永《みえ》さんは、四角の水色のコイン投入式のプッシュホンを使って電話をかけていた。
「ヨシタカさん、三永《みえ》よ…今どこにいるのと聞かれても、答えることはできないわよ。」
「ああ、そうか…分かった。」
「話と言うのはね…鹿児島県警の元刑事の徳田と言う男のことよ。」
「徳田さんのこと?」
「ヨシタカさんは、徳田と言う男のことでなにか聞いてない?」
「聞いたと言えば…ああ、思い出した…妻娘《さいし》がお亡くなりになられたことを機に、様子がおかしくなった…と言うことについては人づてに聞いた。」
「そう…わかったわ。」
「三永《みえ》さん…三永《みえ》さん!!」
「なあに?」
「三永《みえ》さんも徳田さんのことでなにか知ってる話はあるの!?」
私の問いに対して、三永《みえ》さんは『ごめんなさい…』と言うたあと電話をガチャンと切った。
その後、三永《みえ》さんは足早に逃げ出した。
私は、受話器越しにいる三永《みえ》さんを呼んだ。
「三永《みえ》さん…三永《みえ》さん!!」
(ツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツーツー…)
受話器のスピーカーから電話が切れた音が聞こえていた。
私は『電話が切れた…一体どうなっているのだ!!』と言いながら受話器を置いた。
……………………………
日付が変わって、9月3日の深夜0時40分頃であった。
またところ変わって、鹿屋市にある宗山《むねやま》の家の前にて…
家の前に徳田さんが運転している白のホンダシビックが停車していた。
徳田さんは、玄関の前でさよこが出てくるのを待っていた。
青紫色のセーターと黒色の上に白の水玉模様がついているロングスカート姿のさよこが玄関から出てきた。
徳田さんは、にこやかな表情で『行こうか。』と言うた。
その後、さよこが助手席に乗った。
つづいて、徳田さんが運転席に乗った。
(キュルルルルルルルル…)
徳田さんは、キーを回してエンジンをかけた。
この時であった。
ショルダーバックを持って歩いていた私が宗山《むねやま》の家の前にやって来た。
同時、白のホンダシビックが走り出した。
私は、大急ぎで通りかかったタクシーを止めた。
「タクシー!!」
(キーッ!!)
私の前に黒のトヨタクラウンの緑ナンバータクシーが停車した。
後部座席のドアがひらいたあと私はタクシーに乗り込んだ。
「運転手さん!!家の前から走り出した白いシビックを追いかけて!!早く!!」
(キキキキキキキキキキキキキキキ!!グォーン!!グォーン!!)
つづいて、タクシーが家の前から出発した。
…………………………
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)
時は、深夜1時10分頃であった。
またところ変わって、国道220号線にて…
2台の自動車は、宮崎県へ向かって走行していた。
タクシーの後部座席に座っている私は、万年筆を使ってスーパーマップルの九州地方の道路地図に書き込みをしていた。
白色のシビックを運転している徳田さんは、ヘーゼンとした表情を浮かべていた。
助手席に座っているさよこは、不安げな表情を浮かべていた。
時は、深夜2時頃であった。
白色のホンダシビックは、宮崎県串間市の都井岬へ向かう国道の交差点付近にあるラブホに入った。
それから7分後に私が乗っているタクシーが到着した。
「運転手さん、中に入って!!」
つづいて、タクシーがラブホの中に入った。
ラブホの中にて…
ラブホは、一階にガレージがある二階建てのタイプであった。
タクシーは、通路をゆっくりと走った。
この時、私は徳田さんが運転していた白色のシビックを発見した。
「徳田さんが運転していたシビックだ!!」
私は、万年筆を使ってメモパッドにメモ書きをした。
メモ書きを終えたあと、私は運転手さんに声をかけた。
「運転手さん!!宮崎駅《えき》まで行って!!」
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)
このあと、タクシーがラブホから出発した。
タクシーは、ラブホを出発したあと国鉄宮崎駅へ向かった。
移動中のタクシーに乗っている私は、万年筆を使ってスーパーマップルの九州地方の道路地図に書き込みをしていた。
………………………………
(ジャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア…)
さて、その頃であった。
またところ変わって、ラブホの部屋にて…
部屋の中には、徳田さんとさよこがいた。
浴室にいる徳田さんは、シャワーを浴びていた。
ベッドに腰かけているさよこは、徳田さんがシャワーから出てくるのを待っていた。
しかし、危険を感じたのでベッドから立ち上がった。
ベッドから立ち上がったさよこは、過激な行動に出た。
………………………………
それからまた20分後であった。
浴室にいた徳田さんが浴室から出てきた。
この時、さよこが徳田さんが持っていたサイフの中から万札《だい》80枚を抜き取ろうとしたところを目の当たりにした。
徳田さんは、おどろいた声で言うた。
「おい、何してんだよ!!」
さよこに詰め寄った徳田さんは、ものすごく怒った声で『カネ返せ!!』と言うた。
さよこは、泣きそうな声で言うた。
「イヤ!!離して!!離して!!」
「おい!!返せ!!返せ!!」
「イヤ!!」
徳田さんに詰め寄られたさよこは、徳田さんを突き飛ばした。
さよこに突き飛ばされた徳田さんは、怒った声で言うた。
「何すんだよ!!」
さよこは、ものすごく怒った声で徳田さんに言うた。
「あんたこそなによ!!アタシをこんなところに連れてきてどうするつもりよ!!」
「オレはお前が宗山《あのいえ》の義父母《しゅうとしゅうとめ》と義妹《いもうと》にイビられているから助けてあげるためにあれこれと動いたのだよ!!」
「あんたに助けてほしいと頼んだおぼえはないわよ!!」
「さよこ〜」
さよこの両目から涙がたくさんあふれていた。
さよこは、ものすごく怒った声で徳田さんに言うた。
「あんたはなによ!!14年前の強姦殺人事件で被害に遭ったことと大好きな親友を喪《うしな》った悲しみに苦しんでいたわよ…だけどアタシはあんたに助けてほしいと頼まなかったのよ!!」
「オレは、警察官として…」
「ふざけるなクソバカ!!もう怒ったわよ!!あんたはアタシの身体《からだ》と心をズタズタに斬《き》り裂いた…その上に、亡くなられた妻娘《さいし》をグロウしたなど…あんたはドサイテーよ!!」
さよこに怒鳴られた徳田さんは、ものすごくおたついた表情でさよこに言うた。
「悪かった…さよこ…あやまる…このとおりだ…」
さよこは、ものすごく怒った声で徳田さんを怒鳴りつけた。
「ふざけるなクソバカ!!あんたはアタシの身体《からだ》と心をズタズタに斬《き》り裂いた上にお亡くなりになられた妻娘《かぞく》をグロウしたので、制裁金を払ってもらうわよ!!」
さよこに怒鳴られた徳田さんは『カネ返せ!!』と言いながら再びさよこに詰め寄った。
「カネ返せ!!」
「離して!!」
「おい、返せよ!!」
「イヤ!!」
(ドスン!!)
さよこに突き飛ばされた徳田さんは、ベッドの横に置かれている台に頭をぶつけた。
「ああああああああああああああああああああ!!」
ベッドの横に置かれている台に頭をぶつけた徳田さんは、苦しんでいた。
「頭が痛い…めまいがする…さよこ…」
さよこは、ふところに隠していたサバイバルナイフを取り出したあと徳田さんの背中を斬《き》りつけた。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
徳田さんは、さよこが隠し持っていたサバイバルナイフでズタズタに斬《き》られたあと死亡した。
さよこは、徳田さんが持っていたサイフを強奪したあと部屋から出た。
……………………………
(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)
時は、明け方4時頃であった。
ラブホから逃げ出したさよこは、ふらついた足取りで国道を歩いていた。
車道にたくさんの自動車が走っていた。
さよこは、ラブホから逃げ出したあと宮崎方面へ向かって歩いた。
さよこは、この日を最後に宗山《いえ》に帰らなくなった。
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