大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【私たちの望むものは】

(カンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)

時は、7月4日の夜9時頃であった。

またところ変わって、松山市小坂の住宅地にあるセキスイハイムのアパートにて…

アパートは、ゆりこの大学時代の友人が暮らしていた。

ゆりこは、あの事件のあと迎えに来た美保子《みほこ》によって連れ戻された。

その翌日から、蔵本《くらもと》の家の嫁に戻った。

しかし、たった5分でリタイアでまた家出した。

その後、友人が暮らしているセキスイハイムのアパートに転がり込んだ…

…と言うことであった。

…………………

話は戻って…

住宅地の付近を走るいよてつ横河原線の電車がゆっくりとした速度でいよ立花駅へ向かって走行していた。

この時、部屋で暮らしている友人の女性が帰宅した。

その際に、友人の女性はガスくさいにおいを感知した。

くさい…

一体なにがあったの…

まさか…

友人の女性は、大急ぎで部屋に向かった。

ところ変わって、ゆりこが滞在している部屋にて…

友人の女性が部屋に到着した時、部屋のトビラが半分ひらいていた。

「ゆりこちゃん…ゆりこちゃん!!」

友人の女性がドアをひらいた時であった。

部屋中にジュウマンしていたガスのにおいが外に放出された。

友人の女性は、ハンカチで口を押さえながら部屋に入った。

ゆりこが四畳半の居間で倒れていた。

ゆりこが着ている白のスカートに真っ赤な血が染まっていた。

その近くに硬いものが転がっていた。

ゆりこは、硬いものを使って胎内にいた赤ちゃんをたたいたと思う。

友人の女性は、意識不明の重体で倒れたゆりこに声をかけた。

「ゆりこちゃん!!ゆりこちゃん!!」

友人の女性は、ガス中毒を起こして倒れたゆりこを大急ぎで外に運び出した。

その後、キンリンの住民に助けを求めた。

(ピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポーピーポー…)

ところ変わって、松山市美沢《しないみさわ》にある記念病院にて…

ゆりこが載せられた中央消防署の救急車が救急搬送口に到着した。

ゆりこは、一酸化炭素中毒で数時間に渡って意識不明の状態におちいったあと。

ゆりこは、医師による懸命の治療で一命を取り留めた。

しかし、胎内にいた赤ちゃんは命を堕《お》とした。

この時、ゆりこは友人に向けて遺書をのこしていた。

それによると、ゆりこの両親が奈良県にある特別養護老人ホームに移り住んだので、ひとりになったので悲しい…と記されていた。

他にも、穴吹《あなぶき》の家の人たちとも不仲だから、田辺市《なんきたなべ》の家に戻れない…

美保子《みほこ》に暴力をふるわれた…

…と書かれていた。

遺書を読んだ友人の女性は、震える声で泣いた。

今回の一件でゆりこは胎内で死亡した赤ちゃんを取り出したと同時に、子宮も摘出した。

これにより、ゆりこは女の幸せをきれいさっぱりとあきらめた。

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