大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【愛が信じられないから】

時は、11月18日の午後2時過ぎであった。

ところ変わって、鹿屋市上台町《かのやしかみだいちょう》にある特大和風建築の家にて…

家の大広間のテーブルにしほこと安夫夫婦とりほこの4人家族としほこのお見合い相手・古沢史夫《ふるさわふみお》(39歳・市役所職員)と史夫《ふみお》の母・ゆきこと祖父(ゆきこの義父)・祝夫《のりお》の3人の家族が向かいあった状態で座っていた。

史夫《ふみお》は、祝彦《のりひこ》のいとこにあたる人だった。

テーブルの真ん中に家の住人の仲人夫婦が座っていた。

ゆきこは、祝夫《のりお》に対して声をかけた。

「義父《おとう》さま。」
「ゆきこさん。」
「すぐに決めましょう。」
「なにを決めるのじゃ〜」
「しほこさんと史夫《ふみお》を結婚させるのよ。」
「ゆきこさん、史夫《ふみお》の意見を聞かないと…」

祝夫《のりお》が言うた言葉に対して、ゆきこは怒った声で言うた。

「義父《おとう》さま!!史夫《ふみお》は39歳であとがないのよ!!」
「あとがないとはどう言うことだよ〜」
「男性の39歳と40歳は違うのよ!!」
「だからなにがどう違うと言うのだ!?」
「義父《おとう》さま!!うちは時間がないのよ!!」

この時、仲人の奥さまがゆきこに対してやさしく言うた。

「古沢のおかあさま、お気持ちはよくわかりますけど…あせらない方がいいですよ〜」

ゆきこは、ものすごくイラついた声で言い返した。

「うちは時間がないのです!!」
「時間がないって…」
「うち(の生命)は長くないのですよ!!」
「時間がないと言うて焦っていたら、息子さんがイシュクしますよ。」

ゆきこは、ますますイラついた声で言うた。

「奥さま!!史夫《ふみお》は39歳ですよ!!」
「39歳だからどうしてほしいと言うのですか?」
「史夫《ふみお》のドーキューセーたちは全員結婚して家庭を持っているのですよ!!(ガッコーの)ドーキューセーたちの中で未婚は史夫《ふみお》だけですよ!!」

仲人の奥さまは、ものすごく困った表情でゆきこに言うた。

「奥さまは、史夫《ふみお》さんのドーキューセーたちが結婚して家庭を持っているから結婚してほしいとおっしゃるのですか?」
「そうです!!…史夫《ふみお》のドーキューセーたちは全員結婚したあと家庭を持ちました…育児・住宅ローンの返済…に取り組んでいるのに、史夫《ふみお》は独身…近所の奥さま方から『おたくの息子さんは結婚しないのですか?』と言われてばかりいるのよ!!」

史夫《ふみお》は、ものすごく怒った声でゆきこに言うた。

「かあさん!!落ち着けよ!!」

ゆきこは、ものすごく怒った声で史夫《ふみお》に言うた。

「おかーさんはすごく困っているのよ!!」
「ふざけるな!!さっきから聞いていたらなんだよ!!ドーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセードーキューセー…かあさんはドーキューセーと同じ人生を歩めと言うけど無理だよ!!」
「おかーさんは時間がないと言うてるのよ!!」
「またそれだ!!時間がないからなんだと言うのだよ!!」
「時間がないから早くしてと言うてるのよ!!」
「ふざけるな!!」

思い切りブチ切れた史夫《ふみお》は、席から立ち上がったあと仲人夫婦におことわりを伝えた。

「ぼくは…徳田の家の長女とのエンダンをお断りします!!…お断りする理由は…徳田の家のご主人がヘラヘラとしていたからです…それと…徳田の次女が僕に対して暴力をふるいました!!」

史夫《ふみお》に言われたりほこは、ものすごく怒った声で言うた。

「ちょっと!!それはどう言うことよ!!」
「だまれオラ!!」

(パチーン!!パチーン!!パチーン!!)

思い切りブチ切れた史夫《ふみお》は、りほこの顔を平手打ちでたたいた。

りほこは、ものすごく怒った声で言うた。

「何すんのよ!!」
「オラクソバカ!!」

(ガーン!!)

思い切りブチ切れた史夫《ふみお》は、グーでりほこの顔を殴りつけた。

ゆきこは、怒った声で史夫《ふみお》に言うた。

「史夫《ふみお》!!」
「徳田の家が暴力をふるったから仕返しをした!!」
「徳田の次女さんにどんな落ち度があるのよ!!」
「落ち度があるから殴りつけた!!」

思い切りブチ切れた史夫《ふみお》は、仲人夫婦に対して『むしゃくしゃしているからパチンコに行ってくる!!』と言うたあと家から出て行った。

ゆきこは『ああ、なさけない〜』とつぶやいたあと、安夫夫婦に頭を下げた。

史夫《ふみお》に殴られたりほこは、ワナワナと震えながら怒り狂った。

しほこは、どうしていいのか分からないのでコンワクした。

……………………………

さて、その頃であった。

またところ変わって、宮崎県串間市の都井岬の近くにある貸別荘にて…

二階建ての洋風の建物の貸別荘のまわりに黒のサングラスをかけた黒スーツ姿の男たち100人が取り囲んでいた。

別荘の二階の寝室にて…

寝室のベットにセヴァスチャンじいさんが寝ていた。

ベットの横には、ケントさんとルイザさんの夫婦とケントさん夫婦が運営する弁護士事務所のスタッフさんたち15人がいた。

本物のセヴァスチャンじいさんは、1935年から48年間に渡って冷凍睡眠《コールドスリープ》で眠っていた。

1983年春に冷凍睡眠《コールドスリープ》から目覚めた。

その後、都井岬《ここ》にある貸別荘へ移住した。

……………………………

セヴァスチャンじいさんは、ケントさん夫婦に対して弱々しい声で言うた。

「財産書《もくろく》…財産書《もくろく》…」

ルイザさんは、セヴァスチャンじいさんに対して声をかけた。

「セヴァスチャンじいさん…イワマツの財産一式は、君波さんたち超特大後見人たちが厳重に護っています…所有名義は…セヴァスチャンじいさんから超特大後見人たちに変更されているのでご安心ください。」
「それじゃあ…もういいのだな〜」

ルイザさんは、優しい声でセヴァスチャンじいさんに言うた。

「セヴァスチャンじいさんは、イワマツの当主《あるじ》ではなく…一般人になりました…ゆっくりと休んでくださいませ。」

……………………………

それからまた30分後であった。

ケントさん夫婦と事務所のスタッフさんたちは、付き人軍団の男たちと一緒に貸別荘から出発した。

ケントさん夫婦と事務所のスタッフさんたちは、この日を最後にセヴァスチャンじいさんと会わなくなった。

……………………………
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