大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
第96話・どこへ帰る

【どこへ帰る】

時は、11月17日の夜8時55分頃であった。

この時間、私は国鉄宮崎駅の駅前広場で営業している屋台のおでんやにいた。

熊代さんの奥さまと別れた私は、えびの駅から宮崎駅まで各駅停車《どんこう》を乗り継いで移動した。

屋台の中にて…

カウンターの上に、大根と焼きちくわのおでんが入っているお皿と(そば焼酎)雲海のお湯割りが入っているタンブラーが置かれていた。

屋台の棚に置かれている大きめサイズのソニーのラジオのスピーカーから宮崎放送ラジオで放送されているリクエスト番組が流れていた。

この時、リスナーさんからのリクエストで五木ひろしさんの歌『どこへ帰る』がかかった。

歌を聴きながら酒をのんでいる私の両目からたくさんの涙があふれていた。

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ところ変わって、星空の世界にて…

小さな星くずがたくさん流れている川のほとりに深眠の私と桜子たち(80億39人)がいた。

桜子たち(80億39人)は、深眠の私の体にキスをしていた。

みどりを乳房《むね》に抱っこしているアンナは、小さな星くずたちが流れている川に入っていた。

みどりを乳房《むね》に抱っこしているアンナは、泣いていた。

「ワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーン…ワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーン…」

アンナの両目からたくさんの涙があふれていた。

アンナがこぼした涙のしずくが川にしたたり落ちた。

小さな星くずたちは、音を立てながら空の下へ一気に流れ落ちた。

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(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)

時は、深夜11時40分頃であった。

ショルダーバックを持って再び旅に出た私は、国道10号線を歩いて鹿児島方面へ向かった。

車道には、自動車がたくさん走っていた。

私は、五木ひろしさんの歌『どこへ帰る』を震える声で歌いながら歩道を歩いていた。

帰る家がない…

帰るふるさとがない…

放浪《このたび》の終わりが見えない…

お先真っ暗だ…

どうすればいいのだ…

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