湖に映る月
あきはニヤニヤしている。

「さあさあ、参りましょう。皇太子様の元へ。」

何も分からず、私はあきに連れられ、皇太子様の部屋へときた。


「皇太子様、参りました。」

「ああ、礼子か。」

名前を言われ、胸がドキッとした。

中へ入ると、白い着物をお召しになっていた。

少し着物が乱れて、胸が見える。


見てはいけない物だと、目を反らした。

「初心だな。礼子は。」

そう言うと皇太子様は、私の手を取り、抱き寄せてくれた。

ドキドキが止まらない。

「まさか私が知らぬ妃がいたとはな。」

胸がズキッとした。

知らぬ妃。

それでは、お渡りがないのも頷けた。


「更衣だったな。なぜ身分が低いのに、入内を?親戚か?」

「いえ。父上が、帝とお約束をしたのです。」
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