美形義兄×5! ~人間不信な姫の溺愛生活~
〈side 雫宮〉
「纏まったみたいだね」
リビングにお義父さんが入ってきて、だいたい察していた私は対して驚きもせず、お義父さんに道を譲る。
「じゃあ雫宮、僕の望みをかなえてくれたみたいだけど・・・僕の弟の養子になるよ?」
「はい、構いません」
「父さん・・・それは、これから結婚するまで雫宮と暮らせないってコトですか」
「いや?事実上は義理の従兄妹になるけどこの家に住むよ。名字も変わらないから雫宮に負担はあまりないと思うよ」
「そう、ですか・・・雫宮がいいならいいと思います。雫宮と結婚できるなら、俺もできるコトならなんでもします」
「皇逢、次期当主なんだからそう簡単にそんなコト言ったらだめだよ。まぁ、それだけ雫宮のコト思ってるんだよね」
お義父さんが皇兄の言葉に苦笑し、頭を撫でていた。
「はい。雫宮、叔父さんはイイ人だし、当主になれなかったからと言って父さんを憎んだりもしてないし、穏やかな人だから」
安心させるように笑いかけられ、私は小さく頷いた。
「お義父さん、お手数かけるかと思いますがよろしくお願いします」
「うん、いつか雫宮の認識が政略結婚から恋愛結婚に代わるといいね、皇逢」
私にニッコリ返事をして、揶揄うように皇兄を見るお義父さん。
「父さん・・・揶揄わないでください」
恥ずかしそうに顔を覆い、皇兄が頬を赤らめる。
「大丈夫、うまくいくよ。皇逢なんだから。雫宮に選ばれたんだから、頑張らないとね?」
「はい・・・わかっています。雫宮、絶対期待には応えるから」
なにかを決意したような表情の皇兄に戸惑いながら頷く。
きっと、いい当主になるってコト、・・・なんだろう。
「・・・期待してる」
皇兄の横を通り過ぎるのと同時にそう呟き、リビングの扉を開けて自室に向かう。
はぁ・・・お義父さんのようになれるかどうか、分からないけど・・・期待に応えなければ。
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