あの放課後、先生と初恋。




「でも、24歳と31歳。31歳と38歳。母さんの周りにもそんなカップルや夫婦なんかごまんといるわ」


「…それって普通なの?」


「そうね、普通。だからきっと違和感があるのは今だけ。数年すれば誰も周りは気にしなくなる」



チャンスは今しかない。

この先時間が経つに連れて、彼らを阻む法律はどんどん弱くなっていく。


俺には今しかない。


だって一浦先生、好きだ。
にいな先輩のこと、ぜったい好きだ。



『にいな違う!ちゃんと拍数聞いて合わせて!』


『はいっ』


『だーからっ、何回スライド落とすの!そんなのしてたら拾ってるあいだに明日になっちゃうよ?』


『ええっ、それはわたしをナメすぎだ…!』



なんで俺たちまで野球部の応援に行かなきゃならないんだよ───と、思いながら球場に向かったそれは夏休み前のこと。



< 228 / 395 >

この作品をシェア

pagetop