あの放課後、先生と初恋。
「でも、24歳と31歳。31歳と38歳。母さんの周りにもそんなカップルや夫婦なんかごまんといるわ」
「…それって普通なの?」
「そうね、普通。だからきっと違和感があるのは今だけ。数年すれば誰も周りは気にしなくなる」
チャンスは今しかない。
この先時間が経つに連れて、彼らを阻む法律はどんどん弱くなっていく。
俺には今しかない。
だって一浦先生、好きだ。
にいな先輩のこと、ぜったい好きだ。
『にいな違う!ちゃんと拍数聞いて合わせて!』
『はいっ』
『だーからっ、何回スライド落とすの!そんなのしてたら拾ってるあいだに明日になっちゃうよ?』
『ええっ、それはわたしをナメすぎだ…!』
なんで俺たちまで野球部の応援に行かなきゃならないんだよ───と、思いながら球場に向かったそれは夏休み前のこと。