闇にまぎれた蛍
私はうんざりしながらそれを表に出さず、平静を装った
「……岬波さん」
「なんだい。明賀くん?」
「……なんで俺が呼ばれたんですか?」
……理由はなんとなくわかるけど、下手にでないと何かあったら困るからね
「……理由…そう理由は」
「一つ。おまえに聞きたいことがあるからだ」
岬波紅牙が言う前に、白突星邪が言った
……聞きたいこと…ね
「……それは、夜魅のことですか?それとも……前におっしゃった篠陰のことですか?」
私がそう聞くと、三人はピクッと小さく反応した
……やっぱりね
「……確かに、僕達が聞きたいことはその二つだ。だけどよくわかったね。その……夜魅という人物のことを聞くと。君は昨日ここにはいなかっただろ?」
岬波紅牙は少し警戒の入った目で私を見た