闇にまぎれた蛍







私がそう言うと茨鬼流史はチッと舌打ちをした






……かなりイラついてるね……







まぁ、ヴァンパイアの世界の秩序を壊そうとしている奴等の情報がなかなか出ないからね







イライラするのは当然だね








「そうか……じゃあ引き続き調査してくれるかな?」


「はい。では失礼します」








私は三人に頭を下げて部屋から出ようとした












「……そういえば、こないだの体力測定。すごい結果を残していたね」


「!!」


「あの蒼牙君を抜いて……本当に見事だった」








そう言って岬波紅牙はニッコリと笑った






……でも、目が笑ってない







警戒している……私を








「……昔から学園長に指導されていたので、では」









私はそれだけ言って部屋から出た








< 224 / 244 >

この作品をシェア

pagetop