彼と別れた瞬間、チャラいドクターからの求愛が止まりません

 「大丈夫?」

 「……大丈夫です」

 なんだろうこれ。

 偏頭痛とはまた違う初めての感覚。

 先生が心配してくれているけど、ほとんど聞き取れなかった。

 一瞬の鋭い痛みの後、痛みは徐々に落ち着いてきているのを感じる。

 でも、心臓がまだ早鐘を打っている。


 「……無理させたかな」

 先生が、ぽつりと言った。

 「え?」

 「いや」

 すぐに軽く笑って誤魔化す。

 「なんでもないよ」

 でも、目は笑っていなかった。

 ——今、何か言いかけた気がした。

 聞きたい。
 でも、聞いたらいけない。

 そんな感覚だけが胸に残って、結局そのあとは何も言えなかった。

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