社長とは恋愛しません!
「こんばんは。」

その秘書の方に、挨拶をされた。

「初めましてですよね。真田の秘書の依田と申します。」

「砂川です。宜しくお願いします。」

眼鏡をかけて、知的な感じ。

私と同じくらいの世代かな。

さすがは日向社長。若手の育成にも頑張っているんだ。


「どうぞ、こちらのお部屋です。」

「ありがとうございます。」

見て見ると、食事の用意は二人分だけだった。

それを見て、私と砂川さんは、部屋に入らずに廊下に座った。

ふと砂川さんと目が合う。

ニコッと笑った砂川さんに、私も微笑み返す。


「どうです?私達も、別室でお食事でも。」

「えっ……」

「さあ、遠慮せずに。」

砂川さんに腕を掴まれ、無理矢理立たされた。

「あの……すみません。私……」

一瞬、社長を見たけれど、今は日向社長との話に夢中だ。
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