凍りついた私は腹黒い王子殿下の執着愛に溶かされる
「君以外が妃になるなんてありえない。せっかく凍らせて時間を稼いだのに」
 え? 今なんて言った?

 私は目を見開いて殿下を見る。

「今、凍らせたって……」
「そうだよ。君を凍らせて、年齢を逆転させた」
 私は驚きで口をぱくぱくさせた。

「凍らせる前にはもう解凍の魔法は手に入れていた。過去の事例もあったし、動物実験で百回やって百回成功させたから、大丈夫だと思ってたよ。だけど万が一もあったし、本当に最終手段だった」

 殿下は静かに話を続ける。

「俺の評判は落ちて縁談もなくなったし、責任をとって君と結婚すると言うとすぐ許可がでた。うまくいきすぎて怖いくらいだったよ」

 じゃあ、七歳にしてそこまで計算していたってこと!?

 私はまたぱくぱくと口を動かしたが、なにも言葉にならなかった。

「同い年で解凍しようかと迷ったときもあるけど、男がちょっと上のほうがいいのかな、と思い直して。そこからの三年は本当に長かった」

 彼は立ち上がり、座っている私を抱きしめる。

「そこまでしたんだから、もう絶対に離さない。逃げようとしたらまた凍らせるから。そうしたら一生俺のものだ」
「嘘……」
 私は青ざめて殿下を見た。

「誰かに言う? 言ってもいいよ。誰もとりあわないよ。表向きは事故として済んでる話だから。王族ともめたい人なんていないし」
 私の頬がひきつった。

「そんな顔しないで。せっかくのかわいい顔が台無しだよ」
 殿下は私の額にキスをする。

「殿下……」
 私は混乱してなにをどう答えたらいいのかわからない。

「愛してる。大丈夫。今夜からぐずぐずに愛して、俺なしじゃいられなくするから」
 彼はそう言って、私に深く口づけた。








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