いつも正しい彼が言うには
最近は一方通行で馬鹿犬とか散々な言われようだったけれど、出張に行ったら必ず私好みのお土産を持って帰ってきてくれたり、記念日は必ず何かしら用意してもらっていたし、具合が悪かったら口の悪いのも封印するし。いつも定時に帰ってくるし。浮気しているようになんて思えなかった。好き。ずっと好きだ。私が本当に一方的に。私は勘違いしていたのかもしれない。夫はずっと私に情をくれていた。夫でないときの情熱的なアプローチは鬱陶しい限りだったが誠実な愛だった。愛が恋情でなかったから浮気はするが別れ話をしないのかもしれない。でも私は馬鹿だから気付かなかった。恋情からの愛だと勘違いしていた。
玄関からがさりと物音がした。思わず振り向く。夫がやつれた顔をして帰ってきた。目尻の皺がいつもより深く、クマまで出来ている。思わず壁掛け時計を見た。夕方の六時。昨日の帰宅時間と一緒だ。夫はいつも夕方六時頃に帰ってくる。夫はスーツをハンガーにかけて消臭剤をかけた。私はいつもなら夕食の仕上げをするはずなのに、今日は何も作ってない。専業主婦なのに申し訳ない。夫は直ぐに立ち上がらない私を見て、状況を察したらしい。
玄関からがさりと物音がした。思わず振り向く。夫がやつれた顔をして帰ってきた。目尻の皺がいつもより深く、クマまで出来ている。思わず壁掛け時計を見た。夕方の六時。昨日の帰宅時間と一緒だ。夫はいつも夕方六時頃に帰ってくる。夫はスーツをハンガーにかけて消臭剤をかけた。私はいつもなら夕食の仕上げをするはずなのに、今日は何も作ってない。専業主婦なのに申し訳ない。夫は直ぐに立ち上がらない私を見て、状況を察したらしい。