東雲くんは【平凡】がわからない!
「伊予だよ。伊予 知尋。今日から登校だって!」

「イヨチヒロ……?」

って誰だっけ。どこかで聞いたような。

「忘れた?前に話したじゃん。ほら、先生殴って停学の」

「あ、あーー……!」

そうだった。転校初日に教えてもらったんだ。
柳さん曰く、東雲くんと並んでヤバイ男子。
おそらくこのクラスで避けられている生徒のツートップというところだろうか。

「……ごめん、思い出した。その伊予くんが今日から学校来るんだね」

「そういうこと。若葉さん気をつけてね!」

「う、うん…」

まあ、確かに先生に暴力振るうような人だもんな。用心するに越したことはないか。

東雲くんのこともあるし、人を一方的な評価や噂で判断するのは抵抗があるけれど。
停学までなっている以上、残念だけど人を殴ったことは事実だもんな。

うん。君子危うきに近寄らず。気をつけよう。

(……ん?)

ふと、一緒に登校してきた光井さんの方を見る。柳さんが来た途端、光井さんは急に黙り込んでしまった。
こころなしかさっきより顔色が悪い。下唇を少し噛んで、なにかを我慢しているように見えた。 

「…光井さん、大丈夫?」

「えっ」

「なんだかつらそうだから。もしかして、具合悪い?」

「そ、そんなこと……大丈夫だよ。ありがとう」

光井さんが笑う。でもやっぱり無理をしているように見えた。

「しんどかったら言ってね」

そう言うと、光井さんは笑みを深くしてうなずいた。
< 50 / 50 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

広瀬くんは、いっぱい食べる私が好き

総文字数/42,365

恋愛(学園)87ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
『君の食べるところをもっと見たい』 『…へっ!?』 *** クラス委員の広瀬 主税くんは誰もが認める優等生。 成績はいつもトップで、先生よりもマジメで厳しくて。 ……でも、面倒見がよくてみんなに優しい。 だけどマジメだから誰が告白しても 『学業に専念したい』と断られるらしい。 そんな広瀬くんが、ある日わたしに言いました 『日下部さん、頼みがあるんだ。 君に、僕の料理を食べてもらいたい』 真剣な表情の広瀬くん その手には、お弁当箱 ………これって一体どういうことかなあ *** 完全無欠の優等生男子 ヒロセ チカラ 広瀬 主税 × 食べるの大好き!ほんわか女子 クサカベ ノドカ 日下部 和花
(元)ヤンデレ令嬢でも恋がしたい

総文字数/805

恋愛(純愛)2ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
目を覚ますと、見知らぬ世界にいた。 知らない世界。 初めてみる『家族』。 そして鏡に映るのは自分の記憶にない自分の姿。 人は私を、緑川 恵梨香と呼ぶ。   ふいに聞こえた不思議な声 私は自分が異世界に転生してきたのだと知った。 異世界……『日本』に。 私の名前……前世での名前は マリーゴールド・レッドフィールド 恋愛ゲーム『花言葉の恋と秘密』のライバルキャラ。 いわゆるヤンデレで、婚約者を奪おうとする主人公の命を奪おうとしたり、あれやこれやここでは書けないことをしようとしたりする 神の声『でもコンプラやら表現規制やらの関係でヤンデレキャラはやめようとなって、お主はあの世界から追放になったのだ』 『あらまあー!』 ◆◇◆◇ なんだかんだ運命の悪戯で、異世界『日本』で生きることになった、元ヤンデレ令嬢。 彼女は今度こそ愛し愛されることができるのか? 『私も……幸せになりたい』 恵梨香(マリー)の新たな恋が始まる……
三番線に恋がくる

総文字数/21,653

恋愛(学園)45ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
勝ち気で庶民派な女子高生、西園寺 白雪。 名前だけはお嬢様。 毎朝、同じ電車で通学している男子高生が密かに気になっている。 彼の制服は、地元でも有名な名門進学校のもの。 だから、自分には縁のない遠い人。 そう思っていた。 ある日、白雪は電車で体調を崩した彼を助ける。 それから少しずつ近くなる二人の距離。 朝なんて嫌い。 でも、……君に会えるから、好き。 。.:*:・'°☆。.:*:・'°☆。.:*:・'°☆ 西園寺 白雪 お嬢様っぽい名前と裏腹に、至って庶民の高校生。 忙しい両親に代わり、弟の面倒をみている。 × 東条 剱 通学電車で一緒になる男子高校生。 名門校に通う優等生。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop