夏色物語

「…うっそー、まじ?」

 真美が声を潜めて言った。

「ほんとに決まってるでしょ。
こんな作り話、恥ずかしくて
作れないわよ」


 真美は目を見開いたまま
顔がかたまっている。
 それでもすぐにその表情は
やわらぎ

「いいないいな。
真美も見たかったなあ」

「何がいいのよ。
私は死にたいくらい
恥ずかしかったんだからねっ」

「いつもは意地っ張りの
宇美ちゃんがそこまで
照れちゃうなんてえ…。
カメラに是非おさめたいねっ」

「真美!」

 私たちはきゃあきゃあ騒ぎながら
高校の校門まで歩いていった。

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