ソウルメイト~男女の親友ってあるの?
序章―切っても切れないもの
好きな人と気持ちは一緒なのに、
一緒になれない・・・
そんなことがあるのだろうか・・・

なんで・・
なんでこんな思いしなくちゃならないの?
二人の悲痛な叫びが木霊する。

趣味も性格も似通っている二人の男女、瀬那と奈緒!

意地っ張り、頑固、分からず屋、理屈屋…
そして
付き合うだの付き合わないだの―。
結婚するだのしないだの―。
別れるだの別れないだの―。
ずっと言い合ってきた。

知り合った当初、中学生の頃から煮え切らない二人は、
ぶつかり合い、
意地を張り、
それぞれに当てつけのように違う人と結婚してしまう。

しかし…、

奈緒の夢は子供を産むこと!
しかし奈緒が好きなのは旦那ではなく・・・

二人の決断とは・・

―別れ?
―それとも?

二人が求めることは?
二人はいったいどうなるの?
男女の親友ってあるの?

赤い糸って?…
運命の人って?…
ソウルメイトって?…


「きれえー」

「…うん」

「来年もこようね」

「…うん」

夜空に何色もの花火が打ち上げられる

「来年も連れてきてやるよ」

歓声とともに ドドーン と大きな花火があがった

その音に 俺の声は負けちまって

「え?何?聞こえなかったよ、何ていったの?」

そういいながらも

夜空に夢中な奈緒の横顔は

花火以上に…

俺は スカッとした気分で思い出をたどったよ

奈緒を隣にね

―江ノ島にて―

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