一途な皇帝陛下の秘恋〜初心な踊り子を所望する〜
「どちらに行かれていたのですか?」
いつ気付いたかの知らないが、後宮の者達は慌てふためき2人の行方を一晩中探したという。

李生だけは涼しい顔で『お帰りなさい。』と言って来たから、多分察しはついているだろう。

「そなたらの古い伝統に乗るつもりは一欠片も無いという事だ。分かったらサッサと帰って自らの仕事をしろ。」
冷たくそう言い放ち、香蘭と共に部屋に籠る。

冷酷な皇帝の顔を垣間見ただろう香蘭の、様子が気になり顔色を伺う。
すると香蘭は椅子に寄り掛かり、ゆらゆらと船を漕いでいた。

それもそのはず、昨夜は自分でも呆れるくらい執着してしまい、なかなか離してあげられなかった。

やっと寝れたのもほぼ朝に近い時刻だった筈だ。

こんな男で申し訳ないな。
と、思いながら今夜もきっと離してはやれないだろうと苦笑いする。

                     終。


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