❁live your life❁


震えてる……泣いているのかな



汐月の気持ちが落ち着くまで、何も言わず私は彼の手を握りしめていた



夜風に当たりながら見上げる空には、星はあんまり見えなくて地元の星空を思い出しながら ぼんやりとしていた



「なぁ珠希…今夜、一緒に寝てくれる?」



「うん」



ポツリと汐月が零した言葉に、ボーッとしていた私は反射的に返事をした



時間差で脳がフル活動する



………………え!?ちょっと待って、今なんて言った?


『一緒に寝る?』って言ったよね?いやいや、そんな、まさかね




何も考えず釣られるように返事をしたものの、聞き返すわけにもいかなくて脳内がパニックになっているその間に汐月はホテルの予約を入れていた

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