❁live your life❁

救急車は街中(まちなか)の大きな病院に着いた


担架で運ばれていく海月を追って病院内に入ると、すぐさま手術室へと入ったいった


一人で待つには、あまりにも心細くて財布の中から古びた一枚の写真を取り出した


いつも持ち歩いている海月と汐月が写っている写真だ



汐月…お願い、海月を助けて……


まるで神様に祈るように胸の前に手を合わせギュッと目を閉じた


どれくらい時間が経ったのだろうか


手術中のランプが消え扉が開いた


「先生!!海月は!?海月は助かったんですか!?」


「大丈夫ですよ、無事終わりました。2週間程入院する事になると思いますが経過によっては早期退院になる場合もありますので。とりあえず今は安静ですね」


よかった……海月は生きている


「ありがとうございます」


深々と頭を下げた時、ベッドに乗せられた海月が病室へと運ばれる


その後を慌ててついて行く


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