ご先祖様の力を借りて。
「当主と血がつながってるの? 顔が似てた」

「ああ、親子だ」


やっぱり親子だった。

……ということは海晴、当主の息子なんだ。

敬語使ってなかったけど……何も言われてないし、いいのかな。

私がそう悩んでいると、海晴が言った。


「敬語は使わなくていい」

「わかった」


うなずきながら返事をする。

……私は考えていることがあまり顔に出ないのに、よく考えてることが分かったな。

言動はぶっきらぼうなのに、よく見てるのかな。

そんなことを考えながらしばらく歩いていると、海晴がある部屋の前で止まった。


「ここに住むことができる。他に気になることは使用人に聞いてくれ」

「わかった」


返事をして、部屋に入る。

……意外と広い、もともとの私の部屋が四つくらい入りそう。

私の部屋が狭すぎたからでもあるだろうけど。

物もそろってるし、いますぐにでもここに住めそうだ。
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