キミの手を握りしめて、離さないで、繋ぎ止めて。





「は………、」






口からこぼれたのは、乾いて震えた吐息。




ありえない、こんな……ありえるはずない。

……信じたくない。




異様なくらい静かな我が家
真っ暗闇な部屋
リビングに倒れている大切な家族
鼻が痛くなるほどのテツの匂い



……溢れ出て池のようになっている血溜まり






「……あああぁぁぁっ!!どうしてだよっっ!!!」




叫ばずにいられなかった。


なんで……こんな、目に遭わなければならないのか。


なんで……俺の家族は殺される必要があった……?



< 56 / 69 >

この作品をシェア

pagetop