今日は我慢しない。
「今回の優勝賞金は花火大会ペアチケットということですが、ずばり、優勝したら誰と行きますか!?」

「んー……考え中です」

「なるほど、優勝してからのお楽しみということですね~! ありがとうございました!」


 私へのインタビューを終えたインタビュアーは、カメラを引き連れて別の人の元へと行った。


 優勝したら誰と行くのかって、みんなに聞くのかな。

 ……佐柳は、花火行きたい人いるのかな。

 実際、私のことはどう思ってるんだろう。

 こないだのハグには多分恋愛感情とかは含まれてなくて、ただのありがとうのハグだった気がする。

 ただ、少なからず嫌われてはないんじゃないかな。

 ていうか発情されても嫌じゃないってことは……むしろ……?


 ぼんやりとそんなことを考えてドキドキしてると、遠くの方でわぁっと盛り上がった。

 見ると、さっきのインタビュアーたちが浮足立った様子ではしゃいでいる。

 そしてその目線は、なぜかこちらの方にあった。


「?」


 なんでみんなしてこっちの方を見てるんだろう?

 自分の周りを確認してみるけど、特に異変はなく、首をかしげる。

 今インタビュー受けてるのは……同じクラスの原田くんだ。

 逃走者に応募してたんだ。


「三条さん! 俺、頑張るから!」


 唐突に原田くんに言われて、咄嗟に「うん、頑張ろー」とテキトーな返事を返した。


 すると、なぜかみんなが盛り上がる。

 ???



< 78 / 183 >

この作品をシェア

pagetop