今日は我慢しない。
それからしばらくして司会がステージに上がった。
いつの間にかハンター役の男子三人が、ステージ上に立っている。
ハンターはスポーツテストでも学年10位以内に入るスピード自慢の三人だ。
「それでは、今から一時間、皆さんにはこのハンターたちから逃げきってもらいます。 逃げられるのは学校の敷地内。 怪我をするような無理なプレーはやめてください。 捕まってしまったプレーヤーは脱落となり、この牢屋に入ってもらいます。 ただ、捕まってないプレーヤーが途中発生するミッションをクリアすれば脱出チャンスもあります。 皆さん、最後まで残れるように頑張ってください!」
ブザーが鳴り、逃走中が始まった。
ひとまず教室棟の空き教室まで走って、様子を見る。
人のいない学校の廊下は足音がよく反響するから、人が近づいたらすぐにわかる。
教室の中に隠れておけば、見つかっても障害物が多いからなんとか逃げ切れる可能性が高い。
しばらくここに隠れて体力温存しようかな。
そう思っていた時、教室の前をタタタッと軽く走る足音がした。
足音の感じからして、ハンターではなさそう。
そして教室の扉が開く。
「……あ! 三条さんだ~!」
「!」
入ってきたのは逃走者の一人の女の子。
カメラマンを引き連れている。
佐柳と同じクラスの、こないだの体育の時間もバレーの試合を見てキャーキャー言ってた子たちの内の一人だ。
名前……やばい、忘れた。