今日は我慢しない。
「それにしても誠太、今日すごかったな!」


 佐柳誠太の名前に、ポッキーに延びようとしてた私の手がピクリと止まる。


「最後体育館近かったって言ってたけど、特別棟の端にいただろ」

「は!? マジ!?」


 終わった後に知ったけど、最後まで残っていたのは佐柳、私、原田くんの三人のみ。

 原田くんは図書室のほうにいたと聞いたから、職員室近くにいた私と佐柳の三人の中で言えば、一番体育館から遠いのは断然佐柳だ。

 40kgのハンデに加えて、距離のハンデも。

 佐柳の圧勝だったということだ。

 これほど圧倒的な差をつけられちゃうとぐうの音も出ない。


「あの、三条さん。 ちょっといい?」


 呑気にポッキーを食べていると、いつの間にかすぐ後ろにいた原田くんに声をかけられた。


「ん?」

「ちょっと話したい事があるんだけど」

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