神に選ばれなかった者達 前編
そういや、給食関連のいじめも多かったな。

人気のないメニューを、山盛りふぁにの皿に盛られたことがあった。

レバーとか、納豆とか、グリンピースご飯とか。

ふぁには全部好物だったから、喜んでいただいた。

最高じゃん、グリンピースご飯。

…え?不味いって?

お前は味覚がおこちゃまだな。生後数日のふぁにに負けてどうすんだ。

あと、逆に全然給食をもらえないこともあったな。

米粒一個だけとか、野菜のクズが一切れだけ、とか。

で、あまりにも少ない皿を見つめて、呆然とするふぁにを嘲笑っていた。

つまんないいじめを考えたもんだよ。

食べ物で遊ぶな、っての。

そういう時は仕方ないから、ふぁには空っぽの皿を持って、給食室に突撃した。

「すみませーん!おかず足りないんでください!」って。直訴。

給食室のおばちゃん達はびっくりしながら、余っていたおかずやご飯を入れてくれた。

熱々の給食をもらって、意気揚々と教室に帰ってかっ食らった。

そんなことが何度か続くうちに、給食室のおばちゃんから、うちのクラスの担任にクレームが入り。

さすがの担任の先生も、煩わしくなったのだろう。

「給食は平等に配分するように」との、有り難いお達しがあった。

それ以来、ふぁにだけ給食が多い(or少ない)ということはなくなった。

あと、ふぁにが配膳する給食を、「汚い」と言ってボイコットした奴もいたな。

そんな時も、ふぁには気にしなかった。

まったく減っていないおかずを、そのまま給食室に返しに行った。

給食室のおばちゃんにも、ちゃんと言っておいたぞ。

「なんか汚いらしいんで、皆残しちゃいました」って。

間違ったことは言ってないぞ、ふぁには。

それを聞いて、給食が汚いと言われたと勘違いした給食室のおばちゃんが激怒。

「いつも衛生面には気を付けてる」、「汚いと言われる筋合いはない」と猛抗議。

…え?クラスメイトが「汚い」と言ったのはふぁにのことであって、給食のことじゃないだろ、って?

知ってるよ、そんなこと。

でも、汚いと言われたのは事実だし。間違ったことは言ってない。

ともかく、ふぁにがいちいち給食室のおばちゃんを巻き込んで、騒ぎを無駄に大きくするものだから。

それ以降給食関連のいじめは、急速に収束した。

めでたしめでたし、ってね。

それでも、今でもたまに悪口を言われたりとか、集団無視とか。

そういうことは残ってるけど。

でも、それくらいはご愛嬌だと思って、好きにさせている。

いちいち相手にしてたらキリがないからな。

とにかく、ふぁには殴られたら倍にして殴り返す性格だから。

絶対、やられっぱなしにはならない。

そんな、無駄に気の強い性格のお陰だろう。

次第にいじめはなくなっていき、かなり快適な学校生活を送ることが出来るようになってきた。
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