神に選ばれなかった者達 前編
帰宅後。
「あ、響也兄ちゃん…!」
「…眞沙…」
リビングで、従兄弟の眞沙に声をかけられた。
そういえば、眞沙の顔を見るのも久し振りなような気がする。
病院に行くようにと助言された、あの日以来だな。
そして、制服姿の俺を見た眞沙の、この嬉しそうな顔。
「良かった…!響也兄ちゃん、今日は学校、行ったんだな」
「あぁ…。…行ってきたよ」
「そっか…。元気になったんだな、本当に良かった」
元気に…なったとは、あまり言えないような気がするが。
視界にノイズが走らなくなっただけでも、元気になったのだと思おう。
「お前にも、心配をかけてしまったな…」
「良いんだよ、そんなの…。響也兄ちゃんが元気になってくれたんだから」
…そういえば、眞沙と言えば。
「試験勉強…全然手伝ってやれなかったな」
「…あ…」
「…どうだった?」
「…えーと…。実は、今日…その試験の結果が返ってきたんだけど…」
目が泳いでいるな。見事に。
この反応を見るに…。
「…いまいちだったのか?」
「うぐっ…」
「そうか…」
俺が言うのもなんだが、眞沙は元々…そこまで地頭が良い方ではないからな。
勉強よりも、熱中しているサッカー部の活動の方がずっと好き、というタイプ。
素の実力で試験を受けると、あまり良い結果は得られなかったようだ。
「それは悪かったな。俺が手伝ってやれなかったばかりに…」
「良いんだ…。響也兄ちゃんのせいじゃないよ。元はと言えば、俺の勉強不足が招いた結果だから…」
とてもじゃないが、勉強を教えてやれる状況じゃなかった。
今更悔やんでも仕方ないか。
「次の試験の時は、また教えてくれると嬉しいかな…」
「あぁ、分かった…」
その時までには、少しでも…慣れることが出来ていれば良いのだが。
…しかし、俺の考えは甘かった。
一度自分の部屋に戻り、本棚の中を漁った。
そこに、自分が中3の時の試験問題が、まだファイルに入れて取ってあった。
眞沙の試験の復習に使えるかと思って。
それを持って、再びリビングに向かおうとしたところに…。
「まぁ、何なの?この点数」
「…ごめんって…」
リビングの中から、眞沙と、その母親である…俺にとっての叔母…の話し声が聞こえてきて。
俺は、思わずさっと身を隠してしまった。
「あ、響也兄ちゃん…!」
「…眞沙…」
リビングで、従兄弟の眞沙に声をかけられた。
そういえば、眞沙の顔を見るのも久し振りなような気がする。
病院に行くようにと助言された、あの日以来だな。
そして、制服姿の俺を見た眞沙の、この嬉しそうな顔。
「良かった…!響也兄ちゃん、今日は学校、行ったんだな」
「あぁ…。…行ってきたよ」
「そっか…。元気になったんだな、本当に良かった」
元気に…なったとは、あまり言えないような気がするが。
視界にノイズが走らなくなっただけでも、元気になったのだと思おう。
「お前にも、心配をかけてしまったな…」
「良いんだよ、そんなの…。響也兄ちゃんが元気になってくれたんだから」
…そういえば、眞沙と言えば。
「試験勉強…全然手伝ってやれなかったな」
「…あ…」
「…どうだった?」
「…えーと…。実は、今日…その試験の結果が返ってきたんだけど…」
目が泳いでいるな。見事に。
この反応を見るに…。
「…いまいちだったのか?」
「うぐっ…」
「そうか…」
俺が言うのもなんだが、眞沙は元々…そこまで地頭が良い方ではないからな。
勉強よりも、熱中しているサッカー部の活動の方がずっと好き、というタイプ。
素の実力で試験を受けると、あまり良い結果は得られなかったようだ。
「それは悪かったな。俺が手伝ってやれなかったばかりに…」
「良いんだ…。響也兄ちゃんのせいじゃないよ。元はと言えば、俺の勉強不足が招いた結果だから…」
とてもじゃないが、勉強を教えてやれる状況じゃなかった。
今更悔やんでも仕方ないか。
「次の試験の時は、また教えてくれると嬉しいかな…」
「あぁ、分かった…」
その時までには、少しでも…慣れることが出来ていれば良いのだが。
…しかし、俺の考えは甘かった。
一度自分の部屋に戻り、本棚の中を漁った。
そこに、自分が中3の時の試験問題が、まだファイルに入れて取ってあった。
眞沙の試験の復習に使えるかと思って。
それを持って、再びリビングに向かおうとしたところに…。
「まぁ、何なの?この点数」
「…ごめんって…」
リビングの中から、眞沙と、その母親である…俺にとっての叔母…の話し声が聞こえてきて。
俺は、思わずさっと身を隠してしまった。