玉響の一花    三
美味しい日本食を食べてから帰宅し、
冷えた体をもう一度お風呂で温めると、
寝室で待つ筒井さんの元へ向かった


『風邪を引くからこっちにおいで。』


何度夢見ただろうか‥‥

眠る前にこの腕の中に抱き締められて
眠る夢を‥‥


「‥‥‥やっと帰ってきたって
 今になってまた実感してます。」


『そうだな‥‥俺も一年ここが
 寂しかったからな。お前がここにいる
 と帰ってきたんだって思うよ‥‥』


「滉一さん‥指輪‥ほんとに嬉しくて
 幸せです‥ありがとうございます。」


筒井さんが私と家族になりたい‥‥
その気持ちに不安はなく、ただ目の前の
愛しい人とこれからもずっと一緒に
歩んで行きたいと素直に思えてる‥


私がこんな気持ちになる唯一の人で、
最初で最後の人だ‥‥


オデコにキスをされ、瞼や頬、耳にも
軽く筒井さんの唇が触れると、自然に
筒井さんの首に手を回していた


『‥‥抱きたい。
 離れていた分、お前を沢山感じたい‥
 ‥‥』


「‥‥はい、私もです。」


深く深く口内を掻き回す舌と、体中を
確かめるようになぞる手に、涙が溢れる


『泣くようなことはしていないだろう?
 それともツラいか?』


「ち、違うんです‥‥私‥筒井さんと
 出会えて色々ありましたが、諦めずに
 思い続けて良かったって‥‥。
 今もまた思います‥‥私はあなたに
 恋をしてるんだなって‥‥。」


『霞‥‥そんな素直なお前に惹かれて
 俺も同じ気持ちでいるよ‥‥。』


筒井さん‥‥


そのあとは、何度も深く繋がり、
筒井さんの熱を体全体で受け止め、
甘い言葉や熱い吐息に何度も痺れ
ながら優しく抱いてもらった。


世の中に数えきれない異性がいながらも、私が惹かれた人のそばにこうして 居られるのは、ほんの少しの勇気が
きっかけだったかもしれない‥‥


何度も同じ人に恋ができた数年間が
あっという間だったからこそ、得られる
多くの事があった。


筒井さんと出会えた事で繋がった全ての
人たちと一瞬いっしゅんの時間を
これからも共に過ごしたい‥


彼と過ごす時間は『玉響』のように
あっという間に過ぎ去るかもしれない
けれど、時の流れに任せてこれからも
素直であり続けたい‥‥


END
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