人探しをしていたはずなのに、優しすぎるエリート自衛官に溺愛されています
 勇朔さんが連れてきてくれたのは、商業施設の中にある水族館だった。ほかのお店もたくさんあるが、もちろん水族館だけでも楽しめる。

 勇朔さんがここを選んだのは、きっと〝動物が好き〟な私のためで、動物園では取り乱してしまった私への配慮なのだろうと思う。どこまでも優しい人だ。

「芽郁さん、行きましょうか」

 チケットを差し出され、それを取ろうとするとさっと手を握られる。思わず胸がどきりと鳴り、見上げると、優しく微笑む勇朔さんと目が合った。

 ――デートだ。

 改めて、そう意識してしまった。
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