へなちょこリリーの惚れ薬



会いに行くその前に、私は、トレニアの家に行くことにした。

「ごめんください、トレニアはいますか?」

ドアを開けると、階段で寝ていたシャーロットが「ぐぎゃー」と返事をした。
変われ、と命令すると、うまく変身させることができた。

シャーロットは驚いて、階段から転げ落ちた。

「リリー、いつのまに……。こんな魔法まで」
「うん。慣れると応用がきくみたい」
「ふーん……便利だな。たいしたもんだ」

シャーロットは私の頭をぽんぽんと叩くように撫でた。
トレニアは図書館に行っているらしい。

「前髪切ったのか。男ができると変わるもんだな」
「よく気が付いたね」
「そりゃわかるさ。……城に行くのか?」
「うん」

俺は止めないけど、とシャーロットは言った。
< 182 / 275 >

この作品をシェア

pagetop