へなちょこリリーの惚れ薬
……ギシ。
ベッドの端に、重みがかかった。
(……?)
いつの間にか寝てしまったらしい。
薄目を開けると、ベッドに腰掛けている、女の姿があった。
「あなた……誰?」
「こんばんは、リリー・ロック」
「……あなた、黒百合ね」
白い肌が闇に浮かんでいる。
「ノアから話は聞いたわ。魔法が使えるようになりたいんでしょう?」
「……ええ」
「力の使い方を教えてあげましょう。あなたが望めばだけど」