キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜


「そーだ! いいこと考えた!」

「?」

「とびきりかわいくなってドキッとさせちゃわない?」

「えっ」


 その後私は何故か女子トイレに連れて行かれ、紗良ちゃんこだわりのメイク道具で顔をいじられることに。


「く、くすぐったいよぉ……!」

「ガマン、ガマン」


 そして自分の鏡を見たら、まるで別人が映っていた。


「え、これが私?」

「めっちゃきゃわいくない!? これは紗良ちゃん自信作! つづりんの素材を活かしたナチュカワメイクで~す」


 目元がキラキラしてる……!
 まつ毛はくるんとしてるし、いつもより目が大きく見える。

 ベビーピンクのチークをほんのり乗せて、唇にはローズピンクのプルプルリップ。
 すごい、唇がプルンとしてる!


「髪もキレイにしちゃお~」


 そう言って紗良ちゃんはどこからかコテを取り出し、丁寧に毛先を巻いてくれた。
 ねじってハーフアップにしたら、ちょっと大人っぽくてかわいいお姉さんになれた。


「すごい!! 紗良ちゃん天才!!」

「かわいいのはつづりんだからね~」

「私じゃないみたい……」


 思わず何度も鏡を見てしまう。


「これで王子に見せたらメロメロになっちゃうね♡」

「そ、そうかな」


 でも、あやくんにも見せたいな。
 かわいいって思ってもらいたい……。

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