キスで溺れる同居生活〜年下御曹司は再会した幼なじみを愛し尽くしたい〜
ドキドキしながら教室に戻ったら、ざわっとして一斉に視線がこちらに集まったのがわかった。
え……なんか私、見られてる?
も、もしかして!
「やっぱり似合ってないんじゃ!?」
「違うっしょ。つづりんがかわいいから見てんの」
「えっ……いややっぱり変なんだと思う」
「なんでそーなんの!?」
なんか急に自信なくなってきた……。
考えてみたらあやくんのクラスの子って、るこちゃんはじめかわいい子や綺麗な子ばっかりだった。
私なんか少しメイクしたくらいで……。
「ち、千歳さんっ」
「! 結川くん」
「あの、後ででいいから千歳さんに話があって……時間もらえたりしないかな?」
なんだか結川くん、いつもよりちょっと緊張してる?
それになんだかすごく真剣な表情。
きっと大事な話なんだと察した私は二つ返事でうなずく。
「うん、わかった」
「ありがとう! じゃあ放課後に」
結川くんはほっとした表情になる。
よっぽど大事な話みたいだな。ちゃんと聞かないと!
「いいんちょ、つづりんにコクハクだったりして~?」
「告白? 何の?」
「……つづりんニブすぎ~」
よくわからなかったけど、きっと重大な告白をされるんだろうな。
あっ、もしかして……結川くんの工場が潰れるとか!?
いや、それはないと思いたいけど……!
私は見当違いの想像をしながら放課後を迎えた。