心が解けていく



三分の二を奪い取って、隣の席の暇そうに座っている課長のデスクに置いた。




「課長…」


「…」


「部長のメンタルケアが必要なので、お休みをお願いします」


「…良いよ」





ほぼ圧力で許可を取ったけど、何とか部長と私も午後から休みをもらえた。

となれば、作業効率を上げて仕事を終わらせないと。



私もフルスピードで仕事をこなし、昼休憩のチャイムが鳴る五分前には、デスクの上が綺麗になった。




「仕事、終わっちゃった。仕事がないと気持ち悪いんだけど」




部長の周りはいつも紙で溢れていて、デスクの色も何色だったか忘れてしまうほど。


久しぶりに、木の素材のデスクとご対面したらしい。



チャイムと同時に席を立ち、仕事が残っていないか不安になっている部長を引きずって、空が明るい中退社した。



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