心が解けていく
律くんのおかげで、自分のことをこれ以上嫌いにはなっていない。
自分で苦しんでいるのは分かっていたから、わざわざ地獄に帰るような真似はしない。
「じゃあ、約束」
そう言って私から離れると、また手が重なった。
私の膝に手を置いてじっと私を見つめ、表情が真剣に変わる。
私の背中もピシッと伸びた。
「あいつにもう一回会って、茜音ちゃんがどう思ってたのか、ちゃんと伝えよう。辛かったってことも言おう」
「…分かってくれますかね」
「それは、あいつにしか分からないよ。分かってもらえなかったら、こっちもそれなりのことをする」
それなり。
直接やり返すわけじゃないと思う。