心が解けていく
「キャンプ、一人テーマパーク、居酒屋で日本酒。これ全部、私が好きなもの。友基、知らないでしょ?」
「そんなの…。だって、甘いもの食べに行こうって言ったら、喜んで付いてきてたじゃん」
「友基に嫌われたくなかったからだよ!女の子らしく居なきゃ、友基の理想の彼女で居なきゃって思って、嫌だって言えなかった」
「…何とでも言えるよな。今さら。甘いもの苦手って言えば良い話じゃん。そしたら、何が食べたいって聞いて、そこに行くじゃん」
友基の方こそ、今さらなら何とでも言える。
一度だけ嫌だって言ったら、〝女の子ってこういうのが好きなんでしょ?茜音、変わってるね〟って言ったじゃん。
あれを聞いて、友基の前でも変わってない普通の人で居なきゃって、仮面を被ったんだ。