心が解けていく






こんな微笑ましい会話も、スムーズにできるようになった。


会社でも、部長と話すようになってから、ほんの少しだけ仕事が楽しくなった。





「あんたが幸せなら、私も幸せよ。でもね…」




同棲のおかげが、表情が明るくなった。彼氏の影響って大きいのね…、と悔しがる部長。




「部長には愛しの旦那さんが居るじゃないですか」


「あ、その話聞く?この前ね…」





久しぶりの一泊二日の旅行を夫婦で楽しんだようで、自分の席に着くまでその話は続いた。




旦那さんのことを話す時の部長の表情は、この上なく穏やかで愛おしそうで、ずっと幸せで居てほしいと心から思う。






過去の自分に縛られて、誰とも関わらないように生きてきた私。


律くんに出会って、恋をして。



飾らない私を出せる、初めての場所ができた。




過去から解き放たれた私は、部長のように律くんとのこれからを穏やかで愛おしく話せるのを楽しみに、良い子ぶった仮面は捨てて、生きていく。



【完】
< 265 / 265 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:16

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
≫ ≫ ≫ 大学内でも名前を知らない人はほとんどいない、 そんな陽キャの先輩たちに惚れられてしまった私。 寮で共に過ごすうち、ただの陽キャじゃないって気づいて 距離が縮まって、惚れられた私は誰を好きになるんだろう。 ≫ ≫ ≫ 的井 灯早(まとい ひさ) 大学一年生 地味子。友達もできず、寂しい大学生活を送るはずだったが、突然先輩たちに好かれることになる。 秋窪 櫂(あきくぼ かい) 大学一年生 ぶっきらぼう。自分に集ってくる女性が苦手。同じように集ってこない灯早が気になる。灯早の第一印象は、成長しすぎたもやし。 森田 善(もりた ぜん)大学一年生 ムードメーカー。誰にでも優しい。でも何を考えているか分からない。愛情に飢えていて、一人になるとすごく寂しそうな表情をする。灯早の第一印象はごぼう。 竹原 悠馬(たけはら ゆうま)大学ニ年生 優しいけどヤンキー気質で、見た目はとても怖い。許嫁がいるが、悠馬は嫌がっている。花が好きで、灯早と家の花の手入れをする時間が好き。 園田さん 56歳 寮の管理者で、大学の花壇の管理もしている。櫂のおじいさんで、櫂の面倒を見ている。若いのに白髪混じりの苦労者で、温厚な性格。灯早の初めての友達。
前世での誓い

総文字数/20,247

恋愛(純愛)41ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
〝迎えに行くよ〟 前世で結ばれなかった2人は、次の世では必ず会うと誓った。 そして、2人はその世で出会った。 「見つけた!」 見知らぬ男の人は、私が教えていないことも知っていて、 前世の自分に私に会うように言われて来たという。
朔くんに迫られるんですが

総文字数/65,522

恋愛(学園)273ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
目が合えば餌食にされる そんな人と、漫画のように出会って 怯える私に危なく迫る。 「本当の俺はこんなもんじゃない」 「本当の俺を知りたい?」 誘惑して捕らえて、 気づいたら抜け出せない穴の中。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop