心が解けていく
「大将のご飯は長谷さんにとって特別なんですね」
「何でそう思うの?」
「だって、私が大将の料理を褒めると、長谷さん拗ねるから」
図星だったのか、さらに拗ねてしまい、大将はデザート作りを中断して、カウンターから出てきてしまった。
長谷 律の隣まで来ると、両肩をガチッと掴まれている。
「おい律。お前はいつから俺に恋をしてるんや」
「気持ち悪っ。んなわけないだろ」
「いや、恥ずかしがらずに。みんなお前の味方や」
肩に置かれた手を振り解きながらも、少し嬉しそうに見える。
「そういうんじゃないって…」
自分の考えを却下されて、大将はしばらく考えると、思いついたようにポツッとある一言を言った。