心が解けていく
フラフラになりながら何とかリビングに着くと、馴染みのある柔軟剤の香りと、朝片付けられなかった化粧品の香りがして安心したらしく、全身が床に吸い込まれてしまった。
「ありがとうございましたぁ」
「あと、できる?」
「できます!これ以上迷惑かけられないんで…。すみませんでした」
「ふふっ。少しは酔いも覚めたかな」
ようやく出た謝罪の言葉を聞いて、帰ろうとする長谷 律。
「帰るんですかぁ?見送りますっ!」
今崩れ落ちたところなのに、見送りに玄関まで行けるわけがない。
またリビングまで送ってもらうか、這いつくばりながら自分で戻るのが見えているのに。
四つん這いから立とうとすると、私の頭の上に長谷 律の手が乗った。
「…え?」