ヒュントヘン家の子犬姫~前世殿下の愛犬だった私ですが、なぜか今世で求愛されています~
「君がいないと、僕は生きることもできない」

 吐息に紛れて吐かれた言葉。
 ぐっと息を吸って、アルブレヒトは歩き出す。

 ──君と、生きていくために。

 アルブレヒトは、そのためなら命を捨てる以外、何でもするだろう。
 包帯の巻かれた手がじんわりと痛む。その痛みこそ、アルブレヒトが生きているという証だった。

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