神に選ばれなかった者達 後編
こういう時、私は本当に弱い。
戦う為の武器もなく、萌音さんみたいな怪力もない。
お兄ちゃんに守られているだけで…。
「これ、手榴弾使おう」
「えっ?」
萌音さんが、みらくさんのウエストポーチに手を伸ばした。
そして、3つの手榴弾のうち、2つを手に取った。
私はてっきり、萌音さんがその手榴弾。使うつもりなのだろうと思った。
きっとみらくさんも、同じように考えたはずだ。
しかし萌音さんは、あろうことか。
私とみらくさんそれぞれに、手榴弾を一個ずつ押し付けた。
「君達がこれ、使って」
「えっ…?」
…どういうこと?
「萌音達が忍者と戦うから。その間に、ここにいる子供を全員始末して」
に、忍者?
って、あの黒衣人間達のこと?
「そ、そんな…私達が…?」
「それとも、君達が忍者と戦う?」
こてん、と首を傾げる萌音さん。
…とてもじゃないけど、現実的じゃない。
まともな武器を持たない私が、恐ろしい拳銃を持つ黒衣人間と戦うなんて…。
…それなら、私は私に出来ることをやらなければならない。
すなわち…この保育室にいる子供達を、蠱毒の壺を、その中身ごと破壊すること。
…お兄ちゃんの為に私も頑張るって、そう誓ったばかりじゃないか。
「…分かりました。…やります」
「…のぞみ…!大丈夫なのか?」
お兄ちゃんが、悲痛な表情でこちらを向いた。
…正直言うと、完全に「大丈夫」とは言えなかった。
私の目の前にいるのは、かつての自分だった。
無抵抗の、必死に生き延びようとする子供達を殺すことは…過去の自分を殺すようなものだった。
分かってる。…それは分かってる。
でも、だからこそ私の手で、この因縁を断ち切りたい。
そのチャンスをもらったのだと思おう。
「わ、私も…やるわ」
みらくさんも、震えてはいたが、覚悟を決めたようだった。
それに、いずれにしても、もう迷っている暇はなさそうだった。
「来るぞ!」
李優さんが叫び、萌音さんと響也さんが、私とみらくさんを保育室に中に押し込んだ。
そして、その扉を閉めた。
保育室の外で、早速激しい戦闘音が響き始めた。
…やらなきゃ。
お兄ちゃん達が、命をかけて戦ってくれてる。
私とみらくさんがバケモノ達を殺すまでの、時間を稼いでくれている。
敵はあんなに強力な武器を持っているのだ。…きっと、無傷では済まないだろう。
誰かが怪我をするはずだ。萌音さんか、李優さんか、響也さんか…お兄ちゃんか。
あるいは、全員かもしれない。
彼らが殺された後、私達も殺されるのかもしれない。
それは仕方がないことだ。この悪夢の中にいる以上、避けられないことだ。
…だけど、やられっぱなしでは済ませない。
必ず、こちらも刺し違える必要があった。
戦う為の武器もなく、萌音さんみたいな怪力もない。
お兄ちゃんに守られているだけで…。
「これ、手榴弾使おう」
「えっ?」
萌音さんが、みらくさんのウエストポーチに手を伸ばした。
そして、3つの手榴弾のうち、2つを手に取った。
私はてっきり、萌音さんがその手榴弾。使うつもりなのだろうと思った。
きっとみらくさんも、同じように考えたはずだ。
しかし萌音さんは、あろうことか。
私とみらくさんそれぞれに、手榴弾を一個ずつ押し付けた。
「君達がこれ、使って」
「えっ…?」
…どういうこと?
「萌音達が忍者と戦うから。その間に、ここにいる子供を全員始末して」
に、忍者?
って、あの黒衣人間達のこと?
「そ、そんな…私達が…?」
「それとも、君達が忍者と戦う?」
こてん、と首を傾げる萌音さん。
…とてもじゃないけど、現実的じゃない。
まともな武器を持たない私が、恐ろしい拳銃を持つ黒衣人間と戦うなんて…。
…それなら、私は私に出来ることをやらなければならない。
すなわち…この保育室にいる子供達を、蠱毒の壺を、その中身ごと破壊すること。
…お兄ちゃんの為に私も頑張るって、そう誓ったばかりじゃないか。
「…分かりました。…やります」
「…のぞみ…!大丈夫なのか?」
お兄ちゃんが、悲痛な表情でこちらを向いた。
…正直言うと、完全に「大丈夫」とは言えなかった。
私の目の前にいるのは、かつての自分だった。
無抵抗の、必死に生き延びようとする子供達を殺すことは…過去の自分を殺すようなものだった。
分かってる。…それは分かってる。
でも、だからこそ私の手で、この因縁を断ち切りたい。
そのチャンスをもらったのだと思おう。
「わ、私も…やるわ」
みらくさんも、震えてはいたが、覚悟を決めたようだった。
それに、いずれにしても、もう迷っている暇はなさそうだった。
「来るぞ!」
李優さんが叫び、萌音さんと響也さんが、私とみらくさんを保育室に中に押し込んだ。
そして、その扉を閉めた。
保育室の外で、早速激しい戦闘音が響き始めた。
…やらなきゃ。
お兄ちゃん達が、命をかけて戦ってくれてる。
私とみらくさんがバケモノ達を殺すまでの、時間を稼いでくれている。
敵はあんなに強力な武器を持っているのだ。…きっと、無傷では済まないだろう。
誰かが怪我をするはずだ。萌音さんか、李優さんか、響也さんか…お兄ちゃんか。
あるいは、全員かもしれない。
彼らが殺された後、私達も殺されるのかもしれない。
それは仕方がないことだ。この悪夢の中にいる以上、避けられないことだ。
…だけど、やられっぱなしでは済ませない。
必ず、こちらも刺し違える必要があった。