お菓子の国の王子様〜指切りした初恋は御曹司の溺愛プロポーズへ〜
その子のおかげで、本当にスイーツが好きだと気づけた。そして、お菓子の輸入会社を立ち上げる決心をした。いずれはコーヒーなども扱い、カフェを開きたいと思い……


「だから今の俺と会社がある。あとね、その子と約束したんだ。彼女が大きくなったら……」


……ああ。雅さんが、私の王子様で、お兄ちゃんだったんだ。この数ヶ月間そばにいて、なんで気が付かなかったんだろう。

涙が、次から次へと溢れて止まらない。ただ彼を見つめながら泣いている私の目元を、優しくティッシュで拭ってくれた。


「み、雅さんがあの時の?」

「うん。また会えて嬉しいよーー俺のお姫様」


再び泣き始めた私を、優しく抱きしめてくれた。


「美愛ちゃん、これから一番大事なことを話す」


あの出会いは、雅さんの人生を変えたと教えてくれる。そして私たちの再会。


「初めはいつも通り、この子もすぐにクビになるんだろって」


雅さんが、見上げる私の額にキスを落とした。


「でも、君はいい意味で俺の予想を裏切ったんだ」


私の仕事ぶりを見ているうちに、彼自身の変化にも気づきだす。嫉妬心と、そして私がいないことへの喪失感も。

私の両手を取り、まっすぐ見つめてくれた。


「俺は、美愛ちゃんを愛してる。これからもずっと俺のそばにいてほしい」
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