せっかくの婚約ですが、王太子様には想い人がいらっしゃるそうなので身を引きます。
 ラフェシア様に近づきたいが、それを抑えている。そんなぎこちない態度だったのだ。
 その結果、ラフェシア様は疑問符を浮かべることになった。それを解消するために、私は彼女と話をしているのだ。

「そう言われると、悪い気はしないものね」
「え? そうなんですか? 結構格好悪いと、私なんかは思ってしまいますけれど」
「それは……リルティアが妹だからでしょうね。私とは立場が違うもの。感じ方も違って当然なのではないかしら?」
「惚れた弱み、みたいなものですか?」
「そうなのかもしれないわね。私にとっては、そういう所も含めて好ましいのだもの」

 ラフェシア様は、本当に嬉しそうに笑っていた。
 その笑みは、私には少し理解することができない。
 ただ、良いことであることはわかる。やはりお兄様とラフェシア様の関係は素敵だ。

「まあ、リルティアだってその内わかるのではないかしら?」
「……どうしてですか?」
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