せっかくの婚約ですが、王太子様には想い人がいらっしゃるそうなので身を引きます。
「お久し振りですね、ネメルナ嬢。元気でしたか?」
「リルティア嬢、ですか。お聞きしましたよ、イルドラ殿下と婚約したとか。良かったですね。彼はどうやら、兄と違って良い人であるようですから」
「え、ええ……」
ネメルナ嬢は、私に対して笑顔を向けてきた。
その笑顔の中には怒りがある。ただそれは、私に向けられたものではない。アヴェルド殿下に対する怒りだ。
命を奪っても、彼女の心は晴れていないらしい。それは当然だろう。彼女に関しては、本当に心からアヴェルド殿下を愛していたのだから。
「それで、どうしてこちらに?」
「ここに来たのは、ウォーラン殿下の発案です」
「ウォーラン殿下?」
私の言葉に、ネメルナ嬢はウォーラン殿下に視線を向けた。
今回は彼の発案であり、私やイルドラ殿下はついて来ているだけだ。故に本題は、ウォーラン殿下から話してもらうとしよう。
「リルティア嬢、ですか。お聞きしましたよ、イルドラ殿下と婚約したとか。良かったですね。彼はどうやら、兄と違って良い人であるようですから」
「え、ええ……」
ネメルナ嬢は、私に対して笑顔を向けてきた。
その笑顔の中には怒りがある。ただそれは、私に向けられたものではない。アヴェルド殿下に対する怒りだ。
命を奪っても、彼女の心は晴れていないらしい。それは当然だろう。彼女に関しては、本当に心からアヴェルド殿下を愛していたのだから。
「それで、どうしてこちらに?」
「ここに来たのは、ウォーラン殿下の発案です」
「ウォーラン殿下?」
私の言葉に、ネメルナ嬢はウォーラン殿下に視線を向けた。
今回は彼の発案であり、私やイルドラ殿下はついて来ているだけだ。故に本題は、ウォーラン殿下から話してもらうとしよう。