あなたは本当に憧れの先輩？ 6年ぶりの再会は運命の出会い

タクシーは住宅街へ入って来た。
「運転手さん、この先は道が狭いのであの先のコンビニで止めていただけますか？」

「はい。」

タクシーはコンビニの駐車場で停車した。
支払いを済ませ、宙が凛の腕を抱えながら凛の家へ向かう。

「菊池さんって結構遠くから通勤してるんだね」

「あ、遠くてすみません。あと4軒先の家です。」

「え？一軒家で一人暮らしなの？」

「はい…祖母が亡くなって、直ぐに両親が事故で亡くなって……私はひとりっ子で…」

「……そうだったんだ…」

家の前に到着した
宙は敷地の広さにビックリした。

「澄川さん、今日はご馳走になった上、送っていただきありがとうございました。」と凛はお礼をした。

「いいや、こちらこそすまなかった。
それにしても凄く広い敷地だね〜」

「はい、ご先祖様が農家だったらしくて…無駄に広くて家は古いんです。ハハハ」

「そうなんだ……
さぁ、玄関までかなりあるから着いていくな。ゆっくりで良いからさ」

玄関ドアまだ送ってもらいバックから鍵を出してドアを開けようとした……

「アレ？　空いてる…え！！」ガチャっと玄関を開けて電気をつけた。

家の中がグチャグチャになっている…

「菊池さん急にどうしたの？」と玄関ドアから覗いた宙。

「澄川さん…空き巣に…やられた…みたいで…す………」
ガクっと玄関で腰が抜けた凛。

「菊池さん、警察呼ぶよ！　菊池さん！大丈夫か？」