転生先は悪妻~旦那様はお呼びじゃないの~
「経営も酷いものだったよ。エミリアが手を出さなかったら、今頃どうなっていたか」
「つまりこれは、オリヴァーとエミリアが仕組んだことなんだな」
「お言葉ですが、先に仕掛けてきたのはそちらです。私は言いましたよね。『国は良いわ。それは貴方がやって』と。けれど、それを疎かにしたのは、貴方です!」
前世の記憶が戻る前、悪妻だったエミリアの所業は、もうどうすることもできない。それによって、とった旦那様の行動も。私には言及する資格がない。
けれど、本来の仕事を疎かにしていい理由にはならなかった。
「まぁ、他の案件については、エミリアが原因だとは一概に言えないけどね。元々兄上は、サボり癖があったから。それを差し引いても、今回の件は酷い」
「俺はベリンダが心細い思いをしないために……」
「その女の世話は、全部メイドがしている。兄上はただ、傍にいるだけだ。十分、登城できたと思うけど?」
「……こんな状態で登城できると、本気で思っているのか?」
突然、近づいて来る旦那様。
「つまりこれは、オリヴァーとエミリアが仕組んだことなんだな」
「お言葉ですが、先に仕掛けてきたのはそちらです。私は言いましたよね。『国は良いわ。それは貴方がやって』と。けれど、それを疎かにしたのは、貴方です!」
前世の記憶が戻る前、悪妻だったエミリアの所業は、もうどうすることもできない。それによって、とった旦那様の行動も。私には言及する資格がない。
けれど、本来の仕事を疎かにしていい理由にはならなかった。
「まぁ、他の案件については、エミリアが原因だとは一概に言えないけどね。元々兄上は、サボり癖があったから。それを差し引いても、今回の件は酷い」
「俺はベリンダが心細い思いをしないために……」
「その女の世話は、全部メイドがしている。兄上はただ、傍にいるだけだ。十分、登城できたと思うけど?」
「……こんな状態で登城できると、本気で思っているのか?」
突然、近づいて来る旦那様。