あなたと運命の番になる

火照り

ピンポーンとインターフォンを鳴らす。

はいという返事とともに大きい門が開いた。

車をとめると拓也が家から出てきてくれていた。

「はじめまして。山城和真と申します。」

和真は車から降りて、拓也に挨拶をする。

拓也は想像以上のイケメンぶりに少し驚く。急いで来たのは分かっていたし、ニットにパンツそして、ダウンを羽織っているだけのよくあるファッションだ。
服の質が良さそうだが、ギラギラしているわけではない。
御曹司という肩書きがありながら、今の挨拶の時も電話の物腰も威圧感なんてひとつも感じなかった。

蘭ちゃんはとんでもない番をもったもんだと思う。こんないい男に言い寄られたら、好きになるよなと思う。

「どうぞ。あがってください。」

拓也はそう言って、和真を招き入れた。
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