あなたと運命の番になる

復帰

蘭は職場に復帰した。
田中達が優しく迎えてくれてほっとするとともに、みんなのあたたかさに感謝して、もっとお仕事頑張ろうと思った。

｢蘭ちゃん、今日も変なことはなかった？｣
帰り際、瞬に声をかけられた。

瞬は蘭を心配しており、よく声をかけてくれる。いつも田中と田所がタクシーに乗る所を見届けてくれている。

｢お疲れ様です。何もなかったです。もう相手も私の事なんて気にしてないんじゃないかなって思ってます。｣

手紙もあの時以来、来ていない。職場復帰して2週間ほど経ったが全く音沙汰がなく、安心してきている。

｢蘭ちゃん、油断は禁物よ！怖がらせるつもりはないけど、蘭ちゃんかわいいし、いい子だから、相手も執着してる可能性があるわ。今はまだ時期をうかがってるだけかもしれないわよ。｣

田中の意見に瞬も同意する。

｢それに、蘭ちゃんに何かあったら、私達一瞬で首が飛ぶわ。副社長様に合わせる顔がないもの笑｣

田所がにやにやしながら話す。

｢田所さん、そんなことないですよ。｣

蘭は顔を赤くしながら否定する。

｢ほんとよね。蘭ちゃんは次期社長夫人だから、今後もどうかよろしくね。しっかりゴマすっておかないと！｣

田中も話し、蘭が否定しながらも、恥ずかしそうに赤くしているのをみんなで笑った。
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