あなたと運命の番になる
和真は口付けを離す。
これ以上やったら止められなくなると思った。

「蘭、かわいい。好きだよ。」

和真はそう言って微笑んだ。

「・・私も好きです。」

蘭も自分の気持ちを伝えた。恥ずかしいけど、溢れる想いをとめられなかった。

「ねぇ、蘭。俺と番になるのは怖い?」

和真は真面目な眼差しで問いかける。

「番になる時は、蘭の方が痛みとかが強くでると思う。色々と怖い気持ちはあると思うけど、俺がそばにいる。絶対そばにいるから。ヒート終わらせないか?蘭はもう充分頑張ってきたと思う。蘭ともっと早く出会っていたら、苦しむ日々を減らせれたのにって思ってる。蘭は俺がいるんだから、もう苦しむ必要はないよ。俺は番になってからも裏切ったりしない。一生一緒にいる。
それに今、蘭が安全に過ごせていないのもΩって事が原因でもあるよな。心配なんだ。何かあってからだと遅いし、辛い思いをさせたくない。」

和真の言葉に蘭の目頭が暑くなる。涙がポロリとこぼれる。和真は蘭の涙を手で優しくふきとり、ぎゅっと抱きしめる。

「こういうのはもっと改まった場所で言うべきだと思う。だけど、もう我慢できないわ。俺は蘭を愛してる。結婚してほしい。絶対守るから。」

蘭は顔をあげて、和真を見る。
いつもよりやや緊張した面持ちの和真がいた。

「・・・ほんとうに私なんかでいいんですか?」

和真の言葉は嬉しいがあまりの身分の差に不安になる。

「もちろん。蘭がいい。蘭以外は考えられない。」

和真は蘭の目を見て答える。

「・・嬉しいです。すごく。番になるのも怖くないと言えば嘘になりますが、和真さんとなら大丈夫なんじゃないかって思っています。和真さんの優しさや誠実さをたくさん知ってきましたから。私も和真さんと番にも家族にもなりたいです。」

蘭が顔を真っ赤にして答えると和真はぎゅっと力強く抱きしめる。

「ありがとう。必ず守るから。幸せになろう。」

和真はそう言って、蘭の首元に白く光るダイヤのネックレスを付ける。

「こういう時は、指輪だったな笑
でも今はこれつけてて。俺からの気持ちだから。」

和真はそう言って微笑む。

蘭は綺麗に光るダイヤを見て素敵だと思うとともに、幸せな気持ちが溢れる。

「嬉しいです。大事にします。」

「毎日つけてね。」

「分かりました。」

和真は優しく蘭に口付けした。
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